九州に新たな物流拠点を!
福岡県糟屋郡に位置する新たな大型物流施設、「(仮称)佐川急便九州中継センター」が着工されました。このプロジェクトは、SGホールディングスグループのSGリアルティ株式会社によって進められるもので、物流業界において大きな影響を与えることが期待されています。工事は2023年11月1日に開始され、竣工は2027年5月を予定。完成後は2028年6月より運用が開始される見込みです。
施設の詳細と特長
1. 立地とアクセスの利便性
この新設の中継センターは、九州自動車道「福岡IC」に非常に近接した位置にあり、福岡市内や九州全域へのアクセスが一層強化されます。広域物流ネットワークの効率化を図りながら、地域経済への貢献も期待されています。
2. トラックバースと駐車場の整備
本施設は佐川急便の新しい中継拠点として設計されており、1階には南北に広がるトラックバースが配置されています。ここでは、最大117台の大型トラックが同時に接車可能。さらに185台分の大型駐車スペースも設けられ、効率的なオペレーションが実現します。
3. 快適な労働環境
ドライバーや庫内の作業スタッフのために、休憩スペースを十分に確保。快適性と労働環境の向上を目指し、さまざまな工夫がなされています。
4. 環境への配慮
この施設では、太陽光発電設備が設置され、発電されたエネルギーを自身で使用することが計画されています。これにより、CO₂の低減と電力コストの削減が期待されています。また、CASBEE AランクやZEB readyの取得を目指し、エネルギー効率の高い建物として設計されています。Low-EガラスやLED照明など、環境負荷を軽減する各種素材が採用されています。
5. 災害対策の強化
災害時にも事業を継続できるよう、72時間稼働可能な非常用発電設備が整備されます。この取り組みは、BCP(事業継続計画)に基づいており、万が一の事態に備えています。
物流業界への影響
新設される佐川急便の九州中継センターは、既存の4拠点および2拠点の一部を集約する計画であり、これにより中継業務の効率化やCO₂排出量の削減が見込まれています。特に、トラック待機時間や荷物積み降ろしの時間短縮が期待されており、物流スタッフの働きやすい環境を整えることも目指しています。
SGリアルティは「不動産で、物流を強くする」というビジョンのもと、今後も環境に配慮した物流不動産の開発を推進していくと表明しています。このような新しい取り組みが、九州地域の物流ネットワークにどのような影響を与えるのか、今後の動向に注目です。
施設概要
- - 名称: (仮称)佐川急便九州中継センター
- - 所在地: 福岡県糟屋郡篠栗町大字和田、大字津波黒など
- - アクセス: 九州自動車道「福岡IC」から約2.6km、JR篠栗線「篠栗駅」から約1.5km
- - 敷地面積: 66,853.43㎡(20,223.16坪)
- - 延床面積: 34,270.92㎡(10,366.95坪)
- - 規模・構造: 地上2階建て・S造
- - 設計施工者: 株式会社フジタ
- - 着工日: 2025年11月1日
- - 竣工予定: 2027年5月
- - 稼働開始予定: 2028年6月
この新たな拠点の誕生が、地域にどのような新しい風をもたらすのか、目が離せません。