ファブリー病治療薬
2018-05-30 13:00:35

ファブリー病初の経口治療薬「ガラフォルド」が日本で新発売

日本初のファブリー病治療薬、ガラフォルド®の登場



2023年10月、アミカス・セラピューティクス株式会社は、日本初のファブリー病治療薬「ガラフォルド®カプセル123mg」(一般名:ミガーラスタット塩酸塩)を新たに発売しました。この新薬は、ファブリー病患者にとっての画期的な選択肢を提供するものです。

ファブリー病とは


ファブリー病は、遺伝子の異常からくる疾患で、特にα-ガラクトシダーゼという酵素の働きが不十分なため、体内にGL-3などの物質が蓄積します。その結果、腎臓や心臓、脳などの組織に障害をもたらし、さまざまな健康問題を引き起こします。日本における発症頻度は、約4万~11.7万人に1人とされています。

これまでの治療法は主に点滴静注用製剤に限られていましたが、ガラフォルドの登場によって新しい治療の選択肢が増え、特に経口投与による利便性が期待されています。

ガラフォルド®の特長


ガラフォルドは、薬理学的シャペロンとして働き、α-Gal Aの安定性を向上させることで、酵素の機能を活性化します。この薬剤は、特に反応性のある遺伝子の変異を持つ患者に効果的です。具体的には、アミカス社が提供するウェブサイトで、対象となる遺伝子変異について確認することができます。

海外では、2016年に欧州で承認され、その後、オーストラリア、カナダ、イスラエル、韓国、スイスでの承認も得ています。発売初日から、日本のファブリー病患者がこの新たな治療法にアクセスできることは、医療の進歩を象徴しています。

患者への影響


ガラフォルドの経口投与による治療は、患者にとっての手軽さとともに、生活の質の向上に大きく寄与することが期待されています。新薬がファブリー病患者に提供する価値は、早期の症状改善だけでなく、日常生活における利便性をもたらすものです。

例えば、患者が点滴を受ける必要がなくなることで、医療機関への通院頻度が減少し、より多くの自由な時間を持てるようになります。これにより、患者自身が抱える心理的な負担も軽減され、全体的な生活の質が向上することが期待されます。

アミカス・セラピューティクスのミッション


アミカス・セラピューティクス株式会社は、希少疾患の新しい治療薬を開発することを使命とするバイオテクノロジー企業です。彼らは、ファブリー病に対する革新的な治療法を実現するための研究開発に力を入れています。詳細については、公式ウェブサイトで確認できます。

まとめ


日本国内において、ファブリー病の治療が新たな段階を迎えたことは、患者にとって大きな朗報です。ガラフォルドの発売によって、新しい希望が生まれ、患者の生活がより豊かになることが期待されています。将来的には、さらなる研究と開発が進むことで、より多くの疾患に対する治療が実現することを願っています。

会社情報

会社名
アミカス・セラピューティクス株式会社
住所
東京都千代田区丸の内一丁目6番2号 新丸の内センタービルディング19階
電話番号

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