愛媛県で実施されたARワークショップ
愛媛県が取り組んでいる「DX-SEEDsえひめ」というプロジェクトにおいて、地域の課題解決を図るためのワークショップが開催されました。このイベントでは、株式会社palanが提供するノーコードAR作成ツール「palanAR(パラナル)」を使用して、地域の自治体や協力隊のメンバーがARを活用した観光施策のアイデアを出し合いました。
ワークショップの概要
このワークショップは7月24日、8月1日、8月2日の3日間にわたり、愛媛県内の複数の会場で実施されました。対象は市町職員や地域おこし協力隊、地域企業のメンバーなどで、参加者は実践的なAR作成体験を通じて、その利活用方法を学びました。
具体的には、palanARを使用してARコンテンツを作成し、観光施策のアイデアを出すためのブレインストーミングを行いました。参加者からは「こんなに簡単にARが作れるとは知らなかった」との声や、「ARを活用した観光施策について考える機会がなかったので、新しい視点を得られた」との感想が寄せられました。
DX-SEEDsえひめプロジェクトの目的
「DX-SEEDsえひめ」は、地域課題に対するデジタル技術の活用を促進し、愛媛県内のDXを推進することを目指しています。このプロジェクトでは、デジタルスキルを向上させるためのサポートが行われ、多くの企業が協力する形で地域の課題解決に取り組んでいます。
愛媛県庁の施策担当者は、「多様な地域課題を解決するためにデジタル技術の活用を進めている。今回のワークショップが地域の観光資源の魅力を引き出す一助になればと思う」とコメントしています。具体的なARコンテンツが実際に展開され、地域の魅力を多くの人々に感じてもらえることが期待されています。
関与団体の役割
株式会社FM愛媛の担当者も、「AR作成ツールに触れることで、新たなアイデアが多数生まれた。ARを上手に活用することで、コストを抑えつつ観光を盛り上げることができると確信している」と述べています。
また、株式会社さくら印刷の担当者は、「palanARを使って簡単にプロトタイプを作れる体験ができ、地域の皆さんとともに新しい観光体験を創出していきたい」と期待を寄せています。さらに、今後の展開として、参加団体からの企画を受け付け、選ばれたプロジェクトに対してpalanARの提供やテクニカルサポートがもたらされる予定です。
愛媛県の豊かな自然と歴史
愛媛県は、四国の北西に位置し、豊かな自然環境に恵まれています。瀬戸内海に面した平野と西日本最高峰の石鎚山があり、柑橘類の栽培や鯛の養殖も盛んです。また、道後温泉や松山城などの歴史的な観光地も多く、地域の魅力は多岐にわたります。今回のARワークショップを通じて、愛媛県の文化や歴史を新たな形で視覚化し、多くの観光客に楽しんでもらうことが目指されています。
今後の展望
最後に、2024年8月24日(土)には、松山市のキスケBOXで「えひめDXキッズフェスタ」を開催し、子ども向けのワークショップも計画されています。AR技術を使った体験を通じて、子どもたちが地域に親しみを感じられるような取り組みが進められています。
AR技術の進展と地域の魅力を結びつけるこの取り組みは、愛媛県の観光振興に大きな影響を与えることでしょう。地域の課題解決に向けた新たな挑戦が、どのような結果をもたらすのか、引き続き注目が集まります。