不動産投資参入の壁を探る
Propally株式会社が行った新たな調査により、不動産投資に対する関心が高まりながらも、実際に始める際の障壁が浮き彫りになりました。本調査は、全国の20歳から59歳の不動産投資に興味を持つ男女430名を対象に行われ、主に二つの視点—資金面と情報面—に焦点を当てています。特に、62.3%の回答者が自己資金を必要と考えつつも、実際に出せる資金はその大半に達しない状況が明らかになっています。
調査結果の概要
1. 不動産投資に感じるハードル
参与者の多くが声を寄せた主な障壁は、「専門知識やノウハウ不足」を指摘する意見が23.7%、そして「初期投資額が高い」が21.2%という結果でした。これにより、初めて投資を行おうとする際に直面する課題が具体化します。
さらに、投資を開始するに当たっての不安材料として、空室リスクや家賃の減少に対する懸念が17.4%、適切な物件を選ぶ能力の不足や維持費用への懸念がそれぞれ17%で続きます。特に専門知識の不足と投資額の高さが初めの一歩を踏み出せない一因であることが明確です。
2. 学習面での難しさ
多くの人が「信頼できる業者が分からない(32.1%)」と「何から学べばよいかわからない(31.2%)」といった知識習得の難しさを感じています。情報源を選定する難しさが、多くの投資希望者を躊躇させる大きな要因となっています。
3. 必要資金と実際に出せる額のギャップ
調査では、自己資金として「300万円以上必要」と考える割合が40.9%、実際に出せる人は28.6%と、これもまた大きなギャップを示しています。この現状は多くの人が不動産投資に対する夢を持っていても、実際にその資金を用意するには難しい状況が続いていることを物語っています。
4. 求められるサポートの内容
今回の調査では「少額から始められる投資プラン(28.8%)」が最も多くの支持を集めました。続いて「信頼できる不動産会社の紹介(21.9%)」や「物件管理のサポート(20.0%)」平行して求められているニーズとなっています。
5. 不動産投資のメリットへの認識
最後に、不動産投資のメリットについての認識では「安定した家賃収入(32.8%)」が最も理解されており、続いて「ローン完済後の資産(23.3%)」や「インフレ対策(21.4%)」が挙げられています。レバレッジ効果への認知は比較的低く、改善の余地があります。
まとめ
今回の調査を通じて、不動産投資に踏み出す際の具体的なハードルが明らかになりました。多くの人が関心を示す一方で、必要な資金と出せる資金の間には大きな差が存在し、信頼できる情報や業者選びが重要なテーマであることが明らかとなりました。今後、これらの課題に取り組むことで、より多くの人々が不動産投資に挑戦できる環境が整備されることが期待されます。