デジタル先進都市ランキング発表
経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(BCG)が、世界39カ国の主要61都市を対象にしたデジタル先進都市ランキングを発表しました。この評価は、AIやデジタル技術が住民や企業にどのように役立っているのかを初めて定量化したものです。
デジタル先進都市ランキング
このレポートによれば、総合的なデジタル先進度は、「成果」「戦略」「活用状況」「業務のあり方」「実現基盤」の5つの領域で評価されます。その結果、ロンドンが1位に輝き、ドバイやニューヨーク、ワシントンD.C.、アムステルダムが続く一方で、東京は35位、大阪は56位と「新興」都市に位置付けられています。
日本におけるデジタル化の課題が浮き彫りになっており、関根 経済政策部長はこう指摘します。「AIへの投資やデジタル技術の活用が積極的である都市が高評価を受けている中、日本の都市たちは今後の成長に向けた戦略が不足している。」
AIの利用度と住民の期待
レポートでもっとも重要な発見は、住民の生成AIツールの使用頻度と、AIが将来もたらす影響に対する考え方には明確な関連があるという点です。多くの都市で、AIを頻繁に利用する住民ほど、生産性や生活の質向上に期待を寄せています。これは、ポジティブな経験が好循環を生み出し、都市のデジタルサービスの拡充を促進する要素となるのです。
特に、アフリカ、アジア、中東の都市ではこの傾向が顕著ですが、東京や大阪は「慎重派」として位置づけられています。このことは、AIの利用が活発でないばかりか、未来への期待も低いことを示しています。
都市の成熟度と戦略
BCGのレポートは、デジタル先進都市としての成果を上げるために必要な要因をいくつか挙げています。
1.
AIの導入: AIを基本的なデジタルサービスの中核にし、その利用を促進することで、成果が向上します。
2.
スマートシティアプリの普及: スマートシティアプリの導入が増えるほど、住民の満足度も向上します。
3.
ハード面とソフト面の両方が重要: 最も成熟した都市は、データや技術、インフラといったハード面だけでなく、人材や資金といったソフト面も兼備しています。
4.
スタートアップエコシステムの育成: 新たな価値を創出するためには、起業家精神や革新が必要です。
今後の展望
BCGの共有者であるAkram Awad氏は、「AIの導入や期待は特定の都市に限られたものではありません。各都市がAIに関する戦略をどう構築し、その実現が人々の生活改善につながるかが重要です」と述べています。
日本の都市たちもこれから、デジタル化の波に乗るためにさまざまな取り組みを進める必要があるでしょう。ここで浮かび上がってきた課題にどのようにアプローチし、未来へと繋げるかが、今後の鍵となるのです。