世界初の自動器具交換システムを搭載したマイクロサージャリー支援ロボット
東京都渋谷区に位置するむくみクリニックの院長、三原誠医師と原尚子医師が、ソニーグループ株式会社の協力を得て、マイクロサージャリー分野での革新技術を開発しました。その名も「自動器具交換システム」を搭載したマイクロサージャリー支援ロボットです。この技術が国際医学誌「Plastic and Reconstructive Surgery – Global Open」に掲載されたことは、医療界における大きなニュースとなりました。
ロボットの技術的特徴
従来のマイクロサージャリー支援ロボットは主に「血管吻合」に特化していましたが、新たに開発されたロボットはその性能を大幅に拡張しています。具体的には、自動器具交換システムを導入し、器具の交換を約9秒で完了させることが可能です。さらに、特殊なマイクロツールキットを搭載し、血管の剥離や切開、縫合、開存確認といった一連の工程を幅広く支援します。
この技術の有効性は動物実験においても証明されており、直径0.35~0.8mmの血管に対する吻合手術では、100%の血管開存率を達成しました。この実績は、医療現場におけるロボットの実用化に向けた希望の光とも言えるでしょう。
市販化と今後の展望
現段階では商業化には至っていませんが、むくみクリニックでは実用化に向けた検討が進められています。日本の産業用ロボット技術を医療分野に応用するという新たなアプローチが、国際的な競争力を持つマイクロサージャリー支援ロボットの実現に向けて期待を寄せられています。
院長の三原医師は、「日本から国際競争力のあるマイクロサージャリー支援ロボットを発表していければと思います」と語り、その意欲を示しています。
むくみクリニックの特徴
むくみクリニックは、専門的なリンパ浮腫治療を提供するクリニックであり、最新の科学的知見に基づいた高度な治療を行っています。保存療法やリハビリテーション療法を駆使し、患者一人ひとりに合ったオーダーメイド治療を提供しています。また、日帰りでのリンパ管静脈吻合術(LVA)も実施し、早期から重症例まで幅広く対応しています。
院長について
院長の三原誠医師は、15年以上にわたってリンパ浮腫治療に専念し、これまでに4000肢以上のLVA手術を行ってきました。豊富な経験と実績に基づき、多くの論文を発表しており、国内外を問わず医療分野での手術指導も行っています。その積極的な取り組みから、治療に関する高い評価と信頼を獲得しており、患者さん一人ひとりの状態に応じた最適な治療を目指しています。
クリニック情報
- - むくみクリニック
- - 院長: 三原 誠
- - 住所: 東京都渋谷区代々木1-35-3 toDOe代々木ビル3F
- - ホームページ: むくみクリニック
今後の展開が楽しみなマイクロサージャリー支援ロボット。その進化は、医療現場に多くの利便性をもたらすことが期待されます。