NTTイードローンが提供する新たなサービス
株式会社NTT e-Drone Technologyが、2025年4月21日から新たなサービス「eドローンAI」を提供します。このサービスは、ドローンカメラで撮影した画像をAIが解析し、点検業務や防災支援に役立てるもので、特に鋼材のサビやコンクリートのひび割れを高精度で検出できる「サビひび検知AI」が初回機能として搭載されています。
社会的背景と課題
日本のインフラ設備は、急速な老朽化が進んでおり、特に70年代から80年代にかけて整備された橋梁の状態が深刻です。全国で約73万の橋梁が存在し、そのうちの約50%が2030年までに50年以上使用されたものとなりますが、実際には点検の必要な橋梁の約33%が未修繕のままとなっています。さらに、少子高齢化に伴い、点検業務を担う人材も不足しており、これは技術伝承の課題にも繋がっています。
「eドローンAI」の概要
この新サービスは、ドローンによる撮影だけでなく、その後の画像解析までを一括で行えるというものです。お客様はドローンの機体やパイロットの手配、さらには撮影した画像の解析までを一貫して任せることができます。また、顧客が用意した画像も解析対象として利用可能です。
主な機能
「サビひび検知AI」は、鋼材のサビとコンクリートのひび割れの両方を自動で検出できる機能を持ち、これにより目視点検の負担を大幅に軽減します。この技術は国土交通省の「点検支援技術性能カタログ」にも初めて登録されており、全国の橋梁画像を学習させたAIが95%の高い検出率を実現しています。
今後の展望
NTTイードローンは、「eドローンAI」の機能を今後も拡充していく予定です。具体的には、コンクリートの漏水検知や剥離、鉄筋露出、さらには赤外線映像での人検知などの機能が計画されています。防災分野への応用も視野に入れ、災害時の対応にも利用可能なAIの開発を目指しています。
お問い合わせ先
本サービスに関する詳細や実証に関する相談については、NTT e-Drone Technologyのサービス推進部へ問合せ可能です。メールアドレスは
[email protected]です。
「eドローンAI」がもたらす効率的なインフラ点検と災害への対応は、今後の社会インフラの保全に大きく貢献することでしょう。その実現に向けた取り組みがますます注目されます。