男鹿市の稲とアガベがICCサミットで魅せた未来のまちづくりのビジョン
2024年9月4日、秋田県男鹿市に拠点を置く「稲とアガベ株式会社」がIndustry Co-Creation(ICC)サミット KYOTO 2024の「クラフテッド・カタパルト」において優勝しました。このイベントは、ものづくり企業が“CRAFTED”をテーマに、それぞれ7分間のプレゼンテーションを行い、42名の審査員による投票でベストプレゼンターが選出されるというものです。
地域を醸し出す経営理念
稲とアガベは「男鹿の風土を醸す」という理念のもと、2021年の創業以来、地域活性化に向けたさまざまな取り組みを推進しています。今回のプレゼンテーションでは、過去3年間にわたって醸造所やレストラン、食品加工所、宿泊施設を開業し、男鹿市がが持つ魅力を発信してきた実績について説明しました。
町の変貌と未来への展望
かつて70軒もの飲食店が賑わっていた男鹿市は、現在ほとんどが閉店しシャッター街となってしまった現状があります。しかし、稲とアガベはその中に新たな息吹を吹き込み、2021年11月には旧JR男鹿駅舎をリノベーションした醸造所を開設し、地元食材を使ったペアリングレストラン「土と風」を運営。さらには、次々と新たな拠点を開業することで、地域の活性化に貢献しています。
稲とアガベのこれまでの実績
- - 2021年11月: 旧JR男鹿駅舎をリノベーションした醸造所を開業
- - 2021年11月: 地産地消のペアリングレストラン「土と風」を開業
- - 2022年6月: クラフトサケブリュワリー協会を設立
- - 2023年4月: 食品加工所「SANABURI FACTORY」をオープン
- - 2023年8月: 一風堂メニュー監修のラーメン屋「おがや」を開業
- - 2024年6月: 一棟貸し宿&ゲストハウス「ひるね」オープン予定
地域を支える活動と評価
審査員からは、お酒づくりを通じて地域や人を幸せにすることを考え、実際に行動している点が高く評価されました。また、クラフト産業の新たな可能性を見せるプレゼンテーションが、多くの共感を呼び起こしました。プレゼンテーションの中でのスピーチ「何も無いがある地域の力」とのメッセージは、参加者に強い印象を残しました。
稲とアガベについて
稲とアガベは、男鹿市で2021年に創業したクラフトサケの醸造所であり、日本酒の製造技術を基に新しい味わいを追求する新ジャンルのお酒を提供しています。お酒を地域メディアとして活用し、男鹿市の魅力を広める活動をしています。今後はホテルや蒸留所を開業する計画もあり、さらなる地域貢献が期待されます。
まとめ
稲とアガベがICCサミットで示した未来へのビジョンは、男鹿市の新たな活力となるでしょう。地域の魅力を最大限に活かした取り組みが、他の地域にも広がり、持続可能なまちづくりのモデルケースとなることが期待されています。