中高生女子のSTEM体験を拡充する「Girls Meet STEM」の取り組み
公益財団法人山田進太郎D&I財団が主導する「Girls Meet STEM」は、中高生女子を対象にしたSTEM(科学、技術、工学、数学)の体験プログラムです。このプログラムには、パナソニック コネクト株式会社、フリー株式会社、学習院大学、東京理科大学が新たに参画し、さらに多様な体験の提供が期待されています。
STEM領域における女性の進学率の現状
日本の女性のSTEM分野への進学率はOECD諸国の中でも最低水準であり、わずか19%です。また、エンジニアとして活躍する女性の割合も16.9%とOECD平均の20%を下回っており、これらの数字からわかるように、女性の理工系人材の育成には多くの課題があります。これに対し、企業では理工系女性を増やす必要があると感じている企業が増加してきており、参画企業からは高い要望が寄せられています。
参画の背景と目的
「Girls Meet STEM」プロジェクトは、進路選択前の女子生徒が実際にSTEM職種にふれることができる機会を提供し、彼女たちのキャリアへの興味を引き出すことを目的としています。実際に行った座談会では、参加した女子中学生272名の「STEM職種への関心」が約3倍に、そして「女性に向いている職種である」のイメージが約9倍に増加するという、STEM分野でのロールモデルとの出会いが重要であることを示す結果が得られています。
現在の取り組みとプログラムの内容
新たに参画した各機関は、中高生女子向けのSTEM領域体験プログラムを実施し、広報や運営サポートを行っています。参加者は実際に実施するプログラムを通じて、STEMの職場や学びの場を訪れ、現場の雰囲気を学ぶことができます。また、他の参画機関との交流を行うことで、ナレッジの共有も進められています。
この「Girls Meet STEM」プロジェクトは、2030年までに全国で10万人の中高生女子にSTEMの魅力を届けることを目指し、企業や大学との連携を強化し続けます。
参画機関の意見
各参画機関はこのプロジェクトに期待を寄せ、以下のように述べています。
- - パナソニック コネクト株式会社の西川岳志代表取締役は、全ての方が平等に活躍できる環境の実現に注力し、STEM領域で活躍する多様な人材を増やすことを目指しています。
- - フリー株式会社の辻本祐佳執行役員は、「全ての人が選択できる世界」を実現するため、プロジェクトに協力していく意向を示しました。
- - 学習院大学の嶋田透理学部長は、生徒たちに最新の実験や解析に親しんでもらうための環境が整っていると伝え、このプログラムでその魅力を発信することを目指します。
- - 東京理科大学の石川正俊学長は、これまでの「女性ならではの科学」を基本にした活動を引き続き進める意向を示しています。
最後に
「Girls Meet STEM」は、中高生女子のためのSTEM分野の入門として非常に重要なプログラムです。これからも、理系分野で活躍する女性を育てるために、多くの機会を提供していくことが期待されます。詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:
Girls Meet STEM
公益財団法人山田進太郎D&I財団の活動については、同財団の公式ウェブサイトでも詳しく紹介されています。
公式サイト:
山田進太郎D&I財団