ポーラ化成工業が白斑研究への支援を強化、2025年度助成者を発表

ポーラ化成工業の白斑研究助成金制度

ポーラ化成工業株式会社は、2025年度の「ポーラ化成工業白斑研究助成金」制度の採択者を発表しました。この助成金は、日本白斑学会の協力のもと、白斑の治療に貢献することを目的としています。2021年から始まったこの制度は新しい治療法を模索するための重要な機会となっています。

白斑に関する研究は、メラノサイトに対する自己免疫メカニズムや酸化ストレスなどが関与していると考えられていますが、未解明な部分が多く、研究が求められています。助成金制度の設立以来、すでに14の研究テーマが支援されており、研究成果は年次報告会で発表され、学術的な意見交換が行われています。

最新の助成金公募においても、発症メカニズムや新たな治療法に関する多様なテーマから多くの応募がありました。選考は日本白斑学会の選考委員会によって厳正に行われ、以下の4名が採択されました。

- 川上聡経（京都大学大学院医学研究科）: IFNγが色素細胞に与える影響の解明
- 髙橋岳浩（東北大学病院講師）: 尋常性白斑の真皮線維芽細胞における内在性レトロエレメントおよびcGAS-STING経路の活性化についての検討
- 廣保翔（大阪公立大学大学院医学研究科皮膚病態学講師）: 高頻度分裂表皮幹細胞が形成する表皮突起ニッチによる毛包間表皮の色素細胞維持・遊走機構の解明
- Wang Jing(オウセイ)（大阪大学医学部皮膚科学教室）: Fibroblast-Mediated Amplification of Inflammation via the Metabolism-ROS Axis in Vitiligo

これらの研究成果は、未来の白斑治療に向けた一歩となることでしょう。日本白斑学会の会長鈴木民夫教授は、今年の採択課題に対して高い期待を寄せており、2026年の学術大会での発表が楽しみだと話しています。この助成金制度は、若手研究者の育成にも寄与しており、多くの研究者が白斑研究に携わることを願っています。

詳細については、ポーラ化成工業白斑研究助成金制度の公式ページをご覧ください。