亀田総合病院がISO 7101認証を取得、国際基準の医療品質を実現

亀田総合病院がISO 7101認証を取得

2025年9月22日、BSIグループジャパン（以下、BSIジャパン）は医療法人鉄蕉会亀田総合病院に対し、ヘルスケア組織における品質マネジメントシステム「ISO 7101:2023」の認証を授与しました。これはBSIグローバルで初の試みであり、医療現場が直面する問題に対応するための新たな国際基準として注目されています。

医療機関の信頼性を高める国際基準

近年の医療現場では、技術の進化や患者中心のケアが求められる一方で、慢性的な労働力不足や業務負担が課題となっています。特に、COVID-19パンデミックは、医療体制の脆弱性を露呈させました。これを受け、医療機関は国際基準に基づいたマネジメント体制を整備することで、社会的な信頼性を高めようとしています。

ISO 7101は、医療機関のガバナンスや経営戦略、リスク管理、人材育成、患者参加を促進する内容を含む包括的な規格です。その導入が期待されており、亀田総合病院による取得はその一歩となります。

ISO 7101の特徴と導入意義

ISO 7101は、医療現場特有の問題を解決するために設計された初のマネジメントシステム規格です。従来のISO 9001を基盤としつつ、医療機関に必要な要素を考慮しています。7つの中核要素には、組織の使命に基づいた戦略的マネジメント、感染予防やサイバーセキュリティの強化、地域社会との協働が含まれます。これにより、信頼できる医療提供体制を築くことが可能になります。

ISO 7101は単なる書類整備に留まらず、組織文化の醸成や継続的改善を実現するための変革の第一歩と位置付けられています。

亀田総合病院の取り組みとコメント

BSIジャパンの代表取締役社長・漆原将樹氏は、亀田総合病院がISO 7101認証を取得したことを祝福し、これが地域と世界の信頼される医療の実現に向けた大きな一歩であるとコメントしました。

また、亀田総合病院の理事長・亀田隆明氏は、ISO 7101の取得について、「医療現場での多職種連携や患者の安全を確保するために必要な国際規格であった」と述べ、今後の医療の質と組織文化の向上を目指す姿勢を示しました。