新型コロナウイルス検査を強化
2020-06-19 12:34:15

研究用試薬『Aptima SARS-CoV-2』で新型コロナウイルス検査能力向上へ

ホロジックジャパンは新型コロナウイルス(COVID-19)の検査効率を向上させるために、研究用試薬『Aptima SARS-CoV-2』を発売しました。この試薬は、全自動遺伝子検査システム『パンサーシステム』を用い、TMA法(Transcription Mediated Amplification)によってウイルスを検出します。TMA法はPCR法に類似した核酸増幅法であり、特にRNAをターゲットにした高感度検査を可能にします。

COVID-19は2019年12月に最初の感染例が報告されて以来、世界中で感染拡大が続いています。日本でも緊急事態宣言が出されたりましたが、PCR検査の不足が指摘される中、ホロジックジャパンの新たな試薬はこの課題に応えるものです。

『Aptima SARS-CoV-2』は、検体処理から遺伝子解析に至るまで全自動で行えるため、1日に1000検体の測定が可能です。これにより、感染が疑われる患者の検査数を大幅に増やすことが期待されます。

既存の『パンサーシステム』は、子宮頸がんの原因ウイルスであるHPVや、性行為感染症を引き起こす淋菌・クラミジアの遺伝子検査に使用されています。約35台のシステムが既に大手検査センターなどで稼働しており、定評を得ています。

新型コロナウイルスの検査法としての有効性も高く、国立感染症研究所の評価にもあったように、独自の臨床検体を用いて感染研法との一致率も示されました。これにより、厚生労働省からも保険適用として認可を受けており、社会的なニーズに応える体制が整っています。この試薬は、約3.5時間で新型コロナウイルスを検出可能で、迅速な診断を実現します。

ホロジックジャパンは、今後もこの試薬を通じて新型コロナウイルスの究明と検査数の増加に貢献し、感染症を抑え、社会の安定に寄与していく意向を示しています。さらに、『Aptima SARS-CoV-2』の希望納入価格は1,500,000円(税別)で、250テスト分の包装単位となっております。

TMA法は、主に感染症の検出に応用され、他の分野でも成果を上げています。子宮頸がんのHPV検査に関連するデータでも、PCR法と同等の感度を持ちつつ、より特異度が高いことが報告されています。ホロジックは今後も、診断精度の向上を目指し、技術革新に力を入れていく方針を強調しています。

ホロジック社は、1986年にアメリカで設立され、現在ではグローバルなヘルスケアカンパニーとして成長しています。主に診断・遺伝子検査、乳房関連の健康ソリューション、婦人科の外科手術において広範なサービスを展開しています。技術革新を通じて、より安全で確実な医療を提供することを企業理念として掲げています。

今後もホロジックジャパンは、医療現場におけるニーズに応える新製品やサービスの提供に努めてまいります。

会社情報

会社名
ホロジックジャパン株式会社
住所
東京都文京区後楽1-4-25日教販ビル
電話番号
03-5804-2340

トピックス(科学)

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