「CAM Assist」の国内販売開始
株式会社データ・デザインが、イギリスのCloudNC社が開発したAIアシストツール「CAM Assist」の販売を開始しました。2024年2月25日から日本市場へ展開されるこのソフトウェアは、マルチCAMプラットフォームに対応し、切削加工の効率性と生産性を格段に向上させることを目的としています。
3D技術とAIの融合
データ・デザインは、「3D技術によるものづくりプロセスの革新」をミッションに掲げており、「CAM Assist」は、近年のAI技術を切削加工分野に応用した重要なソリューションの一つです。これにより、切削現場におけるデジタル人材の育成を支援します。これまで同社は三次元曲面加工向けの自動化ソリューションを提供してきましたが、新しく取り扱う「CAM Assist」は、航空宇宙や造船業界、半導体、建設機械、エネルギーインフラなど、より高付加価値の部品加工に特化しています。
ハイブリッドAI技術の特徴
「CAM Assist」は、データ駆動型AIと理論知識型AIを組み合わせたハイブリッドAIを活用し、切削プログラムの生産性を向上させるために設計されています。CloudNC社の約10年間にわたって蓄積された実績データと、物理学に基づいた切削理論を融合させた知識モデルにより、最適な加工ストラテジーをクラウド上で自動的に算出します。これにより、CAMオペレーターは自動生成されたツールパスをもとに、さらに効率的な加工を実現できるようになります。
マルチCAMプラットフォームへの対応
現在、「CAM Assist」はSiemens NX、MasterCAM、Autodesk Fusionといった主要なCAMソフトウェアに対応しており、将来的にはさらに対応ソフトウェアの拡充が計画されています。ライセンスはサブスクリプション方式を採用しており、一つのアカウントで複数のCAMを自由に選択して使用することが可能です。これにより、様々なニーズに応じた柔軟な利用が期待されます。
主要機能と販売価格
「CAM Assist」には以下のような主な機能があります:
- - 2軸、2.5軸、3軸の切削ツールパスの自動生成
- - 材料に応じた切削条件の自動算出
- - ロットごとの加工コスト予測
- - 加工治具の簡単かつ高速な生成
料金体系については、次のようになります:
- - CAM Assist Job Shop(3ユーザー)
- 初年度:300万円
- 次年度以降:240万円
- - CAM Assist Basic(1ユーザー)
- 初年度:130万円
- 次年度以降:100万円
「CAM Assist」は切削加工業界に革新をもたらすことでしょう。高い生産性と持続可能性を兼ね備えたこのソフトウェアは、今後の市場において大きな影響を与えると期待されています。
公式製品サイト:
CAM Assist