環境に配慮したドレッシング容器の展開
キユーピー株式会社が、380mlサイズの市販用ドレッシング類全10品において、100%再生PET樹脂を利用したボトルへの切り替えを発表しました。この変更は9月上旬以降に順次実施され、新たに約1,600トンのプラスチック使用量を削減する見込みです。これは前年度の出荷実績に基づいた試算です。
再生PET樹脂とは?
再生PET樹脂は、主に清涼飲料水用のペットボトルを回収、粉砕、洗浄した後、高温で処理することで再生された材料です。この「メカニカルリサイクル」により、環境にやさしいプラスチックが作られます。近年、飲料業界では再生PETボトルの使用が広まりつつありますが、キユーピーは調味料分野でもこの技術を取り入れています。
安全性の追求
再生PETボトルをドレッシングに使用するために、キユーピーは他の食品業界の企業と共同で研究を行い、安全性を確認してきました。その結果、テイスティや機能性表示食品として販売されているドレッシングにも再生PET100%ボトルが採用されています。従来から180mlサイズの商品に再生PET30%ボトルを使用しており、今回新たに380mlサイズ全10品での導入が実現しました。
大規模なプラスチック削減の実現
380mlサイズは出荷本数が多いため、今回の切り替えにより年間約1,600トンと大規模なプラスチック削減が期待されています。また、この取り組みの一環として、順次パッケージには独自の「ecoラベル」を貼付し、消費者に環境配慮を訴求する予定です。
未来の目標
キユーピーは、2030年度までにプラスチック排出量を30%以上削減することを目指しています。今日の取り組みが進むことで、市販用ドレッシング類の約9割が再生PETボトルとなり、持続可能な社会の追求に向けて一歩前進します。さらに、2024年には日清オイリオグループ株式会社とともに使用済み油付きPETボトルの回収実証実験も予定しており、将来的にはより循環型社会の実現を目指しています。
キユーピーの挑戦は、今後の食品業界における環境意識の高まりを加速させるでしょう。今後の取り組みに期待が寄せられる中、私たちもより意識的に環境に配慮した商品を選ぶことが求められています。