新技術により浮体式洋上風車の時代が到来！アルバトロス・テクノロジーの取り組み

アルバトロス・テクノロジーによる洋上風力発電の新展開

アルバトロス・テクノロジーは、浮体式洋上風車の開発において新たな一歩を踏み出しました。5000万円の資金調達に成功し、今後は小型の海上実験機の設計・製作に着手します。このプロジェクトは、気候危機の対策やエネルギーセキュリティの観点から洋上風力発電の重要性が増す中、大きな期待を寄せられています。

浮遊軸型風車（FAWT）の特長

浮遊軸型風車（Floating Axis Wind Turbine: FAWT）は、浮体も回転するという革新的なデザインを持っています。この風車は、基礎を海底に設置する必要がないため、コスト削減が可能です。また、風が吹く方向に最大20度まで傾くことができ、平均風速においても安定した性能を維持します。この構造は、大型台風などの強風にも耐えうる特性を持ち、非常に効率的な発電を実現します。

共同研究による技術革新

アルバトロス・テクノロジーは、電源開発株式会社の茅ヶ崎研究所や大阪大学との共同研究を通じて、浮体式風車に関する新技術を開発しています。この技術には、カーボン繊維強化プラスチックを使用した風車の製造方法も含まれています。この新たなアプローチにより、国内調達率を高めることが可能となります。

海上での実証実験

2024年度には、海上での実験を計画しています。小型実験機が製作され、その設置は水深の浅い港でも可能です。垂直軸型風車は、従来型の風車と同等以上の性能を持っており、これにより設置・保守コストを大幅に削減できる見込みです。さらに、連続引抜き成形を得意とする福井ファイバーテック株式会社や、浮体製造を担当する株式会社みらい造船との連携も進めています。

出資者からの期待

ジェネシア・ベンチャーズの河合将文氏は、コメントの中で、洋上風力が再生可能エネルギーの鍵であることを強調しました。特に、日本の条件に最適な浮体式風車の必要性を訴え、当社の取り組みが大幅なコスト削減と地域経済の発展につながることに期待を寄せています。

今後の展望

アルバトロス・テクノロジーは、初の海上デモとして、出力20kW未満の小型実験機を製作し、解析・設計手法を確認することで、大型実証プロジェクトに繋げる予定です。商用機提供を目指し、国内外の洋上風力入札にも参加する意向を持っています。再生可能エネルギーとしての洋上風力の普及を図り、持続可能な社会への貢献を果たすことを目指しています。