冷凍食品の今
2025-04-17 13:03:18

令和6年の冷凍食品生産と消費状況を分析!今後の動向は?

令和6年冷凍食品の生産・消費状況



一般社団法人日本冷凍食品協会が発表した速報によると、令和6年の冷凍食品の国内生産は前年比で若干の減少を見せる一方、出荷額は過去最高を更新しました。具体的には、冷凍食品の国内生産数量は1,538千トンで、前年比99.5%、出荷額は8,006億円で前年比102.6%と報告されています。

家庭用と業務用の市場動向がますます明らかになってきた今年度。特に業務用市場は、家庭用を上回る生産数量を記録しました。家庭用の数量は740千トンで前年比97.7%、金額では4,062億円(101.7%)と減少傾向が続いています。一方で、業務用は数量798千トン(101.2%)と増加し、金額は3,944億円(103.7%)に達しました。

この業務用と家庭用の比率を詳しく見ると、数量ベースでは業務用が家庭用を上回り、金額ベースでは家庭用が業務用を上回るという興味深い結果が出ています。

品目別動向



生産量の大半を占める調理食品は、前年比で減少しています。具体的には、水産物、畜産物、菓子類もそれぞれ減少しており、全体的な流れとしては調理食品が99.5%、水産物は98.8%、畜産物は86.1%、菓子類は95.0%と、前年よりも落ち込みました。

一方、小分類で見ると、ラーメン類(108.3%)、ピラフ類(105.8%)、シュウマイ(105.6%)が前年に対して増加し、これは消費者ニーズに応じた結果と言えそうです。特にラーメン類は、昨今の外食需要の影響を受けている可能性があります。

冷凍野菜の輸入状況



冷凍野菜の輸入状況も注目すべき点です。輸入量は1,168千トン(104.3%)、輸入額は3,312億円(108.9%)とともに過去最高を記録しました。このことは、国内での冷凍野菜需要の高まりを示しています。国内消費量も1.5%の増加を見せ、1人当たりの年間消費量は23.6kgに達しました。

今後の見通し



このような冷凍食品市場の動向を考慮すると、今後の方向性として業務用市場の拡大に伴う戦略的な取り組みが必要となるでしょう。特に家庭用の消費回復が待たれますが、健康志向の高まりやライフスタイルの変化に適応した製品開発は重要です。冷凍食品業界は、これからも多様なニーズに応え続けることが求められています。

冷凍食品が家庭での食生活に欠かせない存在であることは間違いありません。引き続き、業界の動向に注目していきたいです。

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