タクマエナジーが廃棄物発電施設から環境価値証書を販売開始
株式会社タクマエナジー(本社:兵庫県尼崎市)は、福岡県の西部ガス株式会社との間で、廃棄物発電における環境価値を示す「非FIT非化石証書」の販売契約を結びました。これは、化石燃料を使用せずに発電された電力の価値を証明するもので、2018年から取引可能な制度に基づいています。この取り組みは、企業の脱炭素化に向けた重要な一歩となります。
社会における背景
エネルギーの多様化が求められる現代において、化石燃料に依存しない発電がますます重要視されています。特に、非化石電源からの電力には「非化石価値」という環境価値が付随します。エネルギー供給構造高度化法では、2030年度に非化石電源比率を44%に引き上げることが目標となっています。この法律に基づいて、年間の販売電力量が5億kWh以上の電気事業者は非化石証書の購入を通じて、その比率を実質的に向上させることができます。これにより、企業の環境への配慮が促進されることが期待されています。
タクマエナジーの取組み
タクマエナジーは、2017年からカーボンフリー電気の販売を手がけており、環境価値と電力を組み合わせた商品を提供することで、脱炭素社会の実現を目指しています。その結果、非化石証書を単独で販売する取り組みが今回スタートしました。特に、廃棄物発電プラントから得られる環境価値を通じて、非FIT非化石証書を安定的に調達することをめざしています。
この証書の販売は、西部ガスという高度化法の対象事業者をはじめ、さまざまな企業のニーズに応えるものです。今後も、タクマエナジーは継続的に廃棄物発電プラントの設置を進め、環境価値を供給していく方針です。
今後の展望
FIP制度(固定価格買取制度)の適用を受ける発電所の増加が見込まれており、それに伴い非FIT非化石証書の供給も増加すると予想されています。タクマエナジーでは、FIP制度適用の発電所からの非FIT非化石証書を販売する実績があり、そのノウハウを活かしてさらなる拡大を目指します。また、発電所の価値向上にも繋がるような取り組みを行っていく考えです。
脱炭素社会に向けた星座の光明が見えつつある中、タクマエナジーは環境価値の創出を通じて新たな価値を提供していきます。私たちの未来を考える重要なステップとして、この取り組みを注視していくことが求められるでしょう。