ゲームで学ぶ気候変動対策『カーボンバジェットゲーム』の魅力
気候変動の影響がますます顕著になる中、対応策が急務とされています。国際的な報告書では人間の活動が温暖化を引き起こしていると認識されていますが、その対策をどう進めていくか、具体的な行動に移せない個人や組織が多いのが現状です。そんな中、科学的データに基づいた新たな試み、協力型カードゲーム『カーボンバジェットゲーム』が製品化を目指してクラウドファンディングを開始しました。
開発の背景
気候変動は国際的に認知されている重要な課題であり、International Panel on Climate Change (IPCC)の第6次評価報告書でも、温暖化の主原因に人間活動があることが明言されています。これに伴い、COPなどの国際会議では緊急な気候危機へのアクションが求められていますが、肝心の個人の行動はなかなか進みません。そこで、楽しみながら学ぶことができる『カーボンバジェットゲーム』の開発がスタートしました。
ゲームの概要
『カーボンバジェットゲーム』は、地域のリーダーとして仲間と協力し、脱炭素アクションを実行することを目的とした協力型ゲームです。競争ではなく、チームワークが鍵となるこのゲームは、約25分で楽しむことができ、10歳以上の幅広い世代におすすめです。
3つの学び
ゲームは4つのステップに分かれており、以下の3つの重要な学びがあります。
1. カーボンバジェットの理解
ゲームは3ラウンド制で進行し、ラウンドごとにカーボンバジェットが累積します。これにより、排出量には上限があり、累積量が増えれば気温上昇のリスクが高まる事実を体感的に理解できます。
2. 科学に基づいたアクションの効果
ゲーム内のアクション効果は、実際のデータに基づいたものであり、正しい知識が自然と得られます。特に強力なカードは、現実においても高い削減効果を持つアクションとなっています。
3. 地域差の理解
同じ行動でも地域によって削減効果に差があることを学ぶことができます。公共交通が発展した地域では電気自動車の効果が薄れ、逆に冷暖房が重要な地域では住宅に関するアクションが重要になるということです。
開発者からのメッセージ
私たちはこれまでに30種類以上のゲーミフィケーション教材を開発し、100を超える教育機関や企業に導入してきました。信頼性の高い教材を目指し、学習と遊びの絶妙なバランスを重視しています。この『カーボンバジェットゲーム』を通じて、幅広い世代が共に学び合い、ポジティブな社会的影響を創出できることを願っています。
クラウドファンディングについて
製品化のため、クラウドファンディングサイト「READYFOR」を利用して資金を募集しています。期間は2025年9月9日から10月31日までで、目標金額は300万円です。達成後はさらに500万円を目指し、教材開発や全国のファシリテーター研修へと充てます。
今後の展望
クラウドファンディングが成功すれば、環境省が設置する全国地球温暖化防止活動推進センターと連携し、無償でゲームを全国の地域センターへ配布予定です。また、ファシリテーター育成研修や、ゲームデータを無料で公開する計画も進めています。これにより、誰でも簡単に楽しめる環境教育ツールを提供していきます。
会社情報
- - 会社名: 株式会社LODU(ロデュ)
- - 所在地: 石川県野々市市
- - 代表取締役: 島田高行
- - 事業内容: SDGsやサステナビリティに関する教育ゲーム教材の開発・提供、研修やワークショップの実施、地域活性化支援など
- - コーポレートサイト: LODU公式サイト