リストインターナショナルリアルティ株式会社(以下、LIR)は、2022年からアジア地区の不動産市場に特化したアウトバウンドチームを設立し、大きな成果を上げています。2024年9月17日までの間に、その海外不動産の取扱高がなんと100億円を超えました。この取引量の増加は、前年同期比で約1.6倍に上ります。この急成長には、いくつかの要因があると考えられます。
近年、日本市場を取り巻く経済情勢は変化し、特に円安が顕著になっています。多くの投資家が「日本円だけで資産を保持するのはリスクが高い」と感じ、資産を海外に分散させる傾向が強まっています。円安の影響を受けて、今後さらに円安が進行する見通しが広がっており、これが海外不動産への関心を一段と高めています。また、国内の不動産市場においても高止まりが続いているため、新たな投資機会を求める顧客が増えているのです。
主な不動産取引
LIRの取引は主にタイ、フィリピン、ドバイ、ハワイで行われており、主な物件は新築のコンドミニアムです。中心価格帯としては、タイでは約2,600万円、フィリピンでは約5,500万円、ドバイでは約1億円、ハワイでは約4億3,500万円となっています。
特に注目すべきは、フィリピンのセブ島にある「Sheraton Cebu Mactan Resort The Residences」というペントハウスの成約例です。この物件は590.73㎡で、販売価格は約3億1,200万円です。また、タイ・バンコクの「One89 Wireless」では226㎡の3ベッドルームが約4億7,460万円で成約され、アメリカ・ハワイの「THE LAUNIU WARD VILLAGE」では151.43㎡の3ベッドタイプが約5億6,042万円で売れています。
取引急増の背景
特に最近では、ドバイの不動産取引が大きく増加しています。ドバイが高さにのぼる理由として、人口の増加、治安の良さ、自然災害の少なさ、税制面での優遇、そして不動産投資によるビザの取得が挙げられます。また、世界的に人気の高いハイブランドが集まることで、資産価値がさらに高まっている点も見逃せません。
LIRのウェルスマネジメント事業部の課長である比留間雄大氏は、「顧客の海外資産への関心が高まる一方で、日本の金融機関が提供する海外不動産向けの融資商品が存在しないため、ほとんどの取引がキャッシュで行われている」とコメントしています。今後は海外不動産購入のハードルを下げるため、同社が率先してローン商品の整備を進める計画です。特にセカンダリー市場にも注目し、新築物件だけでなく中古物件の取引にも参入していく意向を示しています。
リストインターナショナルリアルティの公式サイトでは、最新の物件情報や市場トレンドも随時更新されており、投資を検討している個人にも手軽に情報を入手できる環境が整っています。日本国内の金融動向や経済状況に影響されず、海外不動産への投資を通じて、より広い視野をもって資産管理を行うことが期待されます。