新たな挑戦、TANEBI STORYの誕生
滋賀県近江八幡市に本拠を置く株式会社TANEBIは、若者が自らの価値を見出し、社会に参画するための新しいプロジェクト「TANEBI STORY」を立ち上げました。この取り組みは、不登校や障がいを抱える若者が「支援される存在」としてではなく、一人の社会人として自立することを目指しています。
創業の背景
現代社会では、教育や福祉の枠を越えた新しい支援が求められています。特に不登校の子どもや、発達障がいを持つ若者は、従来のサポートでは十分に対処できない課題を抱えており、その生きづらさは見えにくいものとなっています。また、AIの進化により、ただ指示に従うだけの存在ではなく、創造性が重要視される時代が到来しています。そこでTANEBIは、弱さを矯正するのではなく、そのままで社会に役立つ形を模索しています。
社会実装モデルの原点
TANEBIのアイデアの基礎は、滋賀で実施された「みいちゃんのお菓子工房」にあります。このプロジェクトでは、小学校6年生の少女が店長となり、自身の能力を活かして商品を販売し、社会に出ることで成長していきました。このように「できることが増えるのは、社会に出てから」という考え方は、従来のモデルを覆すもので、TANEBIはこの成功事例を基に、再現可能な支援モデルを確立しました。
TANEBI STORYのコンセプト
「TANEBI STORY」は、若者一人ひとりの物語を尊重し、価値ある主体として社会参画を促進することを目的としています。具体的な手法としては、以下のような特徴があります:
- - 支援される存在としての再定義: 不登校や障がいのある若者を、単なる支援の対象としてではなく、価値を創出する主体として位置づける。
- - スモールスタートの提供: 小さな商いから始める「お店屋さんごっこ」のような形式で、初めての一歩を踏み出しやすくします。
- - 教育・福祉併用の現実的アプローチ: 教育や福祉を否定するのではなく、共存させることで多様な道を提案します。
- - 親子での社会参加: 若者だけでなく、その親も一緒に社会との関わり方を再設計します。
スモールスタートの仕組み
TANEBI STORYでは、起業に際して直面する「資金」「資格」「スキル」といった障壁を極力取り除くことで、誰でも始めやすい環境を整えています。これは「みいちゃんのお菓子工房」の実績から得た知見を基にしています。
社会的意義
この取り組みが持つ意義は大きく、教育や福祉にとどまらず、多様なニーズを持つ若者が社会に出るための道を切り開く点にあります。今後、代表が実践を基にした講演活動や事業説明会、交流会を開催し、この新しいモデルの重要性を広めています。
未来の展望
TANEBIは、2026年春に第一期プログラムを開始予定で、親子参加型のコミュニティを形成するなど、若者社長や親子起業家の育成に力を入れています。また、共感を持つ企業や自治体とのコラボレーションも積極的に進めています。社会とつながるハブとしての役割を果たし、100名のジュニア起業家創出を目指しています。
代表の言葉
「弱さは矯正するものではなく、価値に変えられるものです。私たちの目指すTANEBI STORYは、支援でも教育でもない“第3の道”を提示し、現実的な選択肢として社会に実装していきます」と代表の杉之原千里氏は話しています。
企業情報
- - 会社名: 株式会社TANEBI
- - ブランド名: TANEBI STORY
- - 所在地: 滋賀県近江八幡市
- - URL: TANEBI公式サイト
このように、TANEBI STORYは滋賀の地から新たな社会参加の形を模索しており、若者たちにとっての希望の道を開いています。