クラッソーネ、君津市と連携協定締結
解体工事のDXプラットフォームを提供する株式会社クラッソーネ(名古屋市)は、この度千葉県君津市と「空き家等除却促進に係る連携協定」を締結しました。この協定は、急増する空き家問題に対処し、安全で安心なまちづくりを実現することを目指しています。
空き家問題の深刻化
近年、空き家は全国的に増加傾向にあり、総務省による「令和5年住宅・土地統計調査」では、全国で900万件に及ぶ空き家が報告されています。その結果、空き家率は13.8%まで上昇し、過去最高となりました。千葉県でも同様に、約39.4万戸の空き家が存在し、全住宅数に対する割合は12.3%です。君津市でも7660戸の空き家があり、空き家率は18.5%に達しています。これらの空き家は地域の防災や衛生、景観に深刻な影響を与えています。
君津市の取り組み
君津市 は、空き家問題の解消に向けて「君津市空家等対策計画」を策定し、不動産市場への流通促進や適正管理の強化に力を入れています。しかし、老朽化した空き家の処理が難しいため、民間企業の力を借りることが急務となっています。
株式会社クラッソーネは、解体工事の専門業者と施主をマッチングさせるサービス「クラッソーネ」を運営し、これまでに16万件以上の実績を誇ります。この事業経験を基に、君津市の空き家対策を支援するために連携を開始しました。
具体的な取り組み内容
締結された協定に基づいて、以下のような主な取り組みが予定されています:
- - 解体費用シミュレーターの提供: 空き家の解体に伴う概算費用を提示し、土地の売却査定価格も算出する「すまいの終活ナビ」を多くの市民に利用してもらうことを目指します。
- - お困り空き家の連絡フォーム: 市民が近隣の迷惑な空き家を通報できるフォームを導入し、迅速な対応を促します。
- - 空き家価値査定シートの発行: 空き家の管理コストや解体費用、土地売却査定価格をまとめたレポートを提供し、所有者が合理的な判断を行えるよう支援します。
- - フライヤーの配布: 空き家所有者に向けて解体の進め方を説明するフライヤーを提供し、理解促進に努めます。
これらの施策を通じて、空き家問題の解決と地域の生活環境の保全を目指していきます。また、IT技術を駆使することで、自治体の業務効率化や住民対応の質を向上させることにも貢献します。
地域との連携の重要性
君津市長の石井宏子氏は、空き家問題の深刻化について触れ、地域住民や民間企業と連携してこの課題に取り組む必要性を強調しています。今回の協定締結により、空き家の適正管理を進め、地域の生活環境の向上につながることが期待されています。
株式会社クラッソーネの川口哲平代表取締役CEOも、「街の循環再生文化を育む」というビジョンの下、地域の解体工事問題に寄与できることを喜び、今後の取り組みへの意気込みを語りました。
君津市について
千葉県君津市は、房総半島の中央に位置し、豊かな自然環境と共に発展を続ける市です。公共交通が整備され、東京からのアクセスも良好で、地域の発展と環境保全の両立を目指しています。今後、クラッソーネとの連携により、君津市の空き家問題がどのように進展するのか、注目です。