ToCo株式会社が不登校数の学校別公開を提言。透明な教育環境を目指す

ToCo株式会社が提言した学校別不登校数の公開

2025年2月4日、ToCo株式会社（東京都）は文部科学省に「学校別の不登校数の公開」に関する提言を正式に提出しました。この提言は、近年増加する不登校の現状を踏まえたもので、教育環境の透明性向上を目的としています。

不登校の現状

文部科学省の調査によると、令和5年度における不登校の児童生徒数は34万6,482人に達し、過去最多を記録しました。この数字は不登校の低年齢化や長期化、地域間格差の広がりを示しており、学校内だけでの対策では解決が難しい状況です。そのため、ToCoは各学校の不登校数を正式に公開することを提案しました。

提言の主旨

1. 不登校数の公開: 学校ごとの不登校データを公開することで、透明性を確保し、保護者や地域社会の関心を高めることが狙いです。
2. データの整備: 学校横断の不登校データを整備し、最適な施策を策定するための基礎を作ります。
3. 適切な監視: 学校外の監視機関による適切な対応を促し、学校自身の対応の優先度を高めることを目指します。
4. 兆候の見出し: 日本全体のデータから不登校の兆候を探り、未然防止に努めることが重要です。

この提言に賛同したのは、日本全国の保護者13,403名。教育に対する社会の関心が高まる中、透明性のある環境を整えることが求められています。

海外の先行事例

アメリカでは、「Civil Rights Data Collection（CRDC）」という制度のもとで学校別の出席率や不登校数が公開されており、高い透明性が確保されています。このような海外事例を参考にしながら、日本でも同様の取り組みを推進することで、不登校に対する事前の予防や早期の対応が可能になることでしょう。