Z世代の新たな価値観を探る
大広若者研究所「D’Z lab.」が全国規模で実施した意識調査で、各地域のZ世代の異なる価値観が浮かび上がりました。これまでは関東や関西が中心でしたが、今回の調査では全国の10代に焦点を当て、多様なトレンドが明らかになっています。
調査の背景と目的
D’Z lab.は「多様性・個性」を柱に、Z世代のデータに基づく研究を進めています。この世代はいかにして変化しているのか、またエリアごとの違いは何かを深掘りすることが今回の調査の目的です。
調査概要
調査は2024年11月末に実施され、15歳から19歳の男女を対象にWEBで行われました。サンプル数は900で、各エリアは北海道、東北、関東、東海、関西、中国、四国、北陸、九州・沖縄となっています。
主な調査結果
1. 逆Z世代の存在
調査の結果、自分自身を「Z世代ではない」と感じる若者が多く存在することが判明しました。特に中国地域ではその割合が48.9%に達し、「Z世代と思われたくない」という逆の視点を持った10代が少なくないことが示されています。
2. ギリZの増加
「ギリギリまで行動しない」若者が増えており、特に女性にその傾向が強いことが確認されました。その割合は53.8%に達し、時間の使い方に余裕がないのが特徴です。特に四国地域では59.4%がこの行動パターンを示しています。
3. 非タイパ、コスパ重視
Z世代は時間を大切にせずゆったりした生活を好む傾向があり、コストパフォーマンスを重視する姿勢が鮮明です。コスパ重視派は64%に対し、タイパ重視派は16.2%となっており、より充実した生活を求める姿勢が見て取れます。
4. コト消費の再燃
特に体験型の「コト消費」が再度注目されており、推しを通じた活動やイベントにお金を使う傾向があります。この傾向は女性に顕著で、北陸地域が33.0%と最も高いスコアを記録しました。
5. テレビ視聴の意外な実態
さらに興味深いのは、10代のZ世代が意外にもテレビをよく視聴するということです。「ほぼ毎日テレビをみる」と答えた割合は、東海Z世代で50%、北陸Z世代で46.0%に達しました。これにより、メディア消費の姿勢が地域により異なることがわかります。
今後の活動
今後、D’Z lab.は調査結果をもとにセミナーを開催し、多様化するZ世代の価値観を探るパネルディスカッションを実施する予定です。外部ゲストを迎え、実際の意見を聞くことで、さらに深い理解を目指していきます。
D’Z lab.では、これまでの実績として関東や関西におけるZ世代調査を行ってきました。今後もZ世代との共創やマーケティング支援を通じて、この世代の動向を探り続けることでしょう。
お問い合わせ
企業向けのアプローチや調査データについてのお問い合わせは、D’Z lab.の公式メールアドレスにご連絡ください。