岐阜市とGlobal Mobility Serviceが実証実験を開始
2023年10月、岐阜市とGlobal Mobility Service株式会社(GMS)が新たな飲酒運転防止の取り組みとして、アルコール・インターロックに関する実証実験を開始することを発表しました。これは、GMSが開発した社用車管理システム「Bqey」を利用し、岐阜市の公用車を対象にした実験です。
背景
近年、飲酒運転による重大な交通事故が続いていることは社会的な問題として深刻さを増しています。特に2021年に千葉県で起きた事故は、多くの人々に衝撃を与え、飲酒運転撲滅の重要性が改めて認識されるきっかけとなりました。このような背景から、一定の事業所においてアルコール検査の義務化がなされましたが、未だに飲酒運転の根絶には課題が残っています。
海外では韓国やアメリカ、オーストラリア、台湾などで飲酒運転防止に向けた法制化が進んでおり、日本でもこの流れに乗る必要があります。GMSは「飲んだら乗れない」という理念を基に、後の事故を未然に防ぐシステムの導入を目指しています。
実証実験の概要
現在、岐阜市で実施される実証実験は、1か月間にわたり、計6台の公用車を対象に行われます。具体的には、GMSの「Bqey」システムに搭載されたアルコール・インターロック機能を活用し、飲酒が確認された際には自動的に運転を禁止するという仕組みが試験されます。
また、実験の様子は岐阜市役所の駐車場で実演され、一般市民にもその効果を体感してもらう予定です。この取り組みにより、飲酒運転によるリスクが大幅に軽減されることが期待されています。
期待される効果
このアルコール・インターロックは、飲酒が発覚した際には車両の運転自体をストップさせることができるため、自治体や企業が抱えるリスクを大幅に下げることが可能です。この実証実験では、アルコール検査が形式的にならず、実効性を持たせるための仕組みをしっかりと検証していくことが目的とされています。
さらに、この取り組みが成功すれば、岐阜市に限らず日本全国へ広がる基盤が整うことが十分に考えられます。飲酒に対する意識改革を促し、より安全な交通社会が実現できるよう、その実績を積み上げていくことが求められています。
今後の展望
GMSは、トヨタグループの株式会社東海理化と資本業務提携を結び、更なる飲酒運転防止の取り組みを全国へと広げる方針です。岐阜市での実験を皮切りに、各地の自治体や企業との提携を進め、国全体の交通安全意識を高め、「飲んだら乗れない」を広く普及させることを目指しています。
このプロジェクトには、企業側のリスクマネジメントや社会的信頼の獲得にも寄与する側面があり、今こそ企業が積極的にこの仕組みを導入することが求められています。GMSはこれからもパートナー企業や自治体と連携し、プロジェクトを推進し続けるでしょう。
Global Mobility Service株式会社について
Global Mobility Service株式会社は、東京都千代田区に本社を構え、車両の遠隔起動制御システムを利用した各種サービスを展開しています。日本国内やASEAN地域へ進出し、FinTechサービスや飲酒運転防止システムの提供を行い、数々の賞を受賞してきました。詳しい情報は公式サイトに掲載されており、さらなる詳細な事業内容については公式動画も参照いただけます。
この取り組みを通じて、岐阜市から全国へと広がる安全運転の文化が根付くことを期待します。