町工場とクリエーターの挑戦
2021-01-20 15:23:02
町工場とクリエーターが手を結ぶ新たな遊具プロジェクトに期待
町工場とクリエーターが共創する遊具プロジェクト
新型コロナウイルスの影響が続く中、製造業界は厳しい状況に直面しています。ムソー工業は、社内の不安を乗り越え、新たな顧客獲得に向けた挑戦を始めました。本記事では、クリエーターとのコラボ企画がもたらす可能性についてお伝えします。
経営難が続く町工場
製造業の研究開発は、経営が安定した時期に行うことが多いですが、現在の状況では先行きが見えず困難を極めています。特に、ムソー工業の売上は前年同月比で74%の減少という厳しい数字が出ています。社員は日々の労働環境に不安を抱え、長年計画されていた改善策もたびたび保留となっています。
加えて、高齢化の進む職人たちの技術継承や老朽化した機械の故障など、経営にはさまざまなプレッシャーがかかっています。これらの課題を克服するため、同社は「遊具」をテーマにした新プロジェクトに着手しました。この企画では、明るい未来を切り開く遊具を開発することを目指しています。
プロジェクトの意義
「遊具」は多くの人々に楽しい印象を与える製品です。ムソー工業は、クリエーターの自由な発想と70年以上の歴史を持つ町工場の技術力を融合させ、新しい形の遊具を通じて、多くの人に笑顔を届けたいと願っています。提案されているのは単なる遊具ではなく、社会に明るさをもたらす存在です。
ムソー工業の歴史とビジョン
ムソー工業は1950年に設立され、戦後の復興期に大学発のベンチャー企業としてスタートしました。以来、半世紀以上にわたり、実験用のものづくりを通じて多くの研究機関と協力し続けています。2017年に三代目の尾針徹治さんが代表に就任後、同社は「町工場の未来を変える」という新たなミッションを掲げ、革新を追求しています。
業界紙からも注目されるムソー工業の取り組みは、人事評価制度の構築やECサイトを介した機械加工サービスの進出など、革新的な挑戦を続けています。これは、70年という長い歴史を持つ町工場とは思えないほど、アグレッシブな姿勢でもあります。
灰原千晶さんとのコラボ
このプロジェクトでは、現代アートシーンで注目されているアーティスト灰原千晶さんも参加します。彼女は人が持つ共同体意識や社会の影響をテーマに独自の視点から作品を創り出すクリエーターであり、その才能を遊具開発に活かしていくこととされています。灰原さんの豊かな想像力が、新たな遊具の開発にどのように影響を与えるか、期待が高まります。
展示イベントとトークセッション
プロジェクトの一環として、2021年2月13日から21日までの期間、展示会を開催します。入場は無料で、さまざまな場所での展示が行われる予定です。さらに、オープニングトークやクロージングトークイベントも計画されており、参加者たちによる発表や今後のものづくりの方向性に関する議論が行われる予定です。詳細はウェブサイトで随時更新されています。
今後の展望
新型コロナウイルスの影響は拭い去れませんが、この新しい企画のスタートによって、ムソー工業が持つ明るい未来を切り開く契機になることを願っています。クリエーターとのコラボレーションを通じて、新たな信頼と顧客を獲得し、しっかりとした基盤を築いていくことが期待されます。
会社情報
- 会社名
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ムソー工業株式会社
- 住所
- 大田区京浜島2-13-9
- 電話番号
-
03-3790-0666