ルクサナバイオテクとSPIが結んだ新たな提携
ルクサナバイオテク株式会社と住商ファーマインターナショナル株式会社(SPI)は、画期的な人工修飾核酸技術を駆使した製造販売に係るライセンス契約を締結しました。この契約により、SPIはルクサナバイオテクが保有する5’-CP®アミダイトの非独占的な製造販売権を得ることになります。
契約の背景と目指す未来
この契約は、ルクサナバイオテクが持つルクサナXNAs技術の一環として、これまでに開発された他のアミダイト製品に続くものです。特に、核酸医薬品の開発においては、アミダイトの供給が重要な役割を担うとされています。ルクサナバイオテクの代表取締役社長である佐藤秀昭氏は、「本契約により、当社のアミダイト合成技術がSPIのサプライチェーンネットワークを通じて豊富に供給される体制が整うことを嬉しく思います」とコメントしています。
一方、SPIの代表取締役社長である奥山勝也氏は、「核酸医薬品は創薬において新たなモダリティとして注目されており、今後の市場での需要が見込まれます。ルクサナXNAs技術を活用し、より多くの研究者にこの技術を提供できることを嬉しく思います」と述べ、両社が一丸となって核酸医薬品の開発を進める意欲を示しました。
ルクサナXNAs技術とその可能性
ルクサナXNAs技術は、大阪大学の教授らによって開発された一連の人工修飾核酸群を指し、特にRNAに対する強い結合力と高い毒性低減効果が特徴です。これによって、より高活性かつ低毒性のアンチセンス核酸が創製できる可能性が広がります。
例えば、5'-CP®はDNA型の修飾核酸であり、アンチセンス核酸に組み入れることで神経毒性を低減することが期待されます。これらの特性は、今後の医薬品開発において非常に魅力的な要素となるでしょう。
今後の展望
ルクサナバイオテクは、この契約から得られる契約一時金に加え、事業進捗に応じたマイルストンフィーやロイヤルティ収入など、多岐にわたる収益を見込んでいます。これにより、ルクサナXNAs技術をさらに発展させ、患者への実用化に向けた取り組みが加速することが期待されます。
これまでに、ルクサナバイオテクとSPIは、AmNA®アミダイト及びscpBNA®アミダイトについて共同でサプライチェーンを構築してきました。この新たな提携は、今後の核酸医薬品の研究開発を大いに盛り上げることでしょう。
まとめ
ルクサナバイオテクとSPIの提携は、人工修飾核酸の製造と販売に新たな風を吹き込み、核酸医薬品の開発に対する期待が高まっています。両社が協力し、医療現場での実用化を進めることで、多くの患者にとっての希望が広がることを願っています。