DX化への第一歩
IT FORCE株式会社は、2025年7月10日に大阪府と許認可および検査業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)プラットフォーム構築に関する業務委託契約を結びました。2026年3月からは徐々にシステムの機能をリリースし、実業務における運用を開始する予定です。この取り組みは、紙ベースでの手続きが多い現在の許認可・検査業務をデジタルに移行し、業務の効率化や府民サービスの質の向上を実現することを目的としています。
直面する課題
大阪府の許認可業務は、主に健康医療や福祉に関連していますが、従来のペーパーベースのプロセスには多くの課題が存在します。書類の印刷、保管、審査、決済など一連の業務は時間と人手を要し、加えて法改正に対応するためのシステム改修も困難であり、迅速な対応が求められています。また、年次の変化に伴う情報の更新や業務の見直しが遅れることで、埋もれてしまった知識の伝承も懸念されます。
プラットフォームの概要
本契約では、Salesforceと、指導監査業務に特化したパッケージ『監査くん』を基盤としたDXプラットフォームを構築します。オンライン申請の受付や電子決済システムの導入、さらにモバイル端末を活用した現地検査の効率化を図ることで、業務プロセス全体の効率化を促進します。これにより、大きな負担を軽減し、府民へのサービスを向上させることが期待されます。特に、申請がオンラインで可能になれば、医療機関や事業者にとって大きな利便性を提供できるでしょう。
実現する成果
プラットフォームの最大の特長は、職員自らが法改正などの環境変化に迅速に対応できる点です。今後の制度変更によって必要となるシステム画面も、Excel形式で簡単にメンテナンスすることが出来ます。これにより、外部のベンダーに依存せず、コスト削減も実現できます。また、統合された業務プロセスは、組織全体の能力向上にも寄与することでしょう。
未来を見据えた設計
本プラットフォームは、単なる業務のデジタル化にとどまらず、大阪府の類似業務への横展開や新たな機能の追加が容易に行える「成長し続ける」基盤として設計されています。庁内の各部門を跨いで利用されることを想定しており、補助金申請の管理機能などにも簡単に拡張できるようになっています。
DX化の意義
現在、行政サービスの質や効率化は急務です。許認可・検査業務が円滑に運営されることは、府民の安全・安心な生活を支えるために不可欠です。IT FORCEは、このプロジェクトを通じて、大阪府の業務効率化と府民生活の質の向上に貢献することを誓います。
監査くんとは
最後に、IT FORCEが開発した『監査くん』は、自治体の監査業務を効率化するためのソリューションです。監査業務は依然として紙ベースが中心であり、書類の管理や過去の資料の収集は大きな負担となっています。『監査くん』を使用することで、監査業務をオンラインで一元管理し、効率的な運用が可能になります。これにより、初期構築のコスト削減や時間の圧縮が期待できます。
このように、IT FORCEの取り組みは、未来の行政サービスを形作る重要な一歩となるでしょう。