水空合体ドローンの未来
2026-05-14 12:56:37

水空合体ドローンが実現する新たな港湾施設点検の未来

近年、国内の港湾施設の老朽化が進んでおり、特に2026年の時点では建設から50年以上が経過する施設が全体の約7割に及ぶと予想されています。このような背景の中、株式会社Prodrone、KDDIスマートドローン、いであの3社が共同で開発した「水空合体ドローン」による自動水中点検技術が注目されています。

2026年3月24日、愛知県南知多町師崎港にて実施された実証実験では、遠隔操作による水中点検が成功を収めました。本技術は、陸上からの遠隔操作で空を飛び、水中に潜ることができるドローンを使用し、防波堤の水中部を点検しました。これにより、危険を伴う潜水作業を代替できるため、より安全に、そして低コストでのインフラ管理が可能になると期待されています。

実証実験の目的


この実証実験は、国土交通省が推進する「中小企業イノベーション創出推進事業」に基づいて行われ、港湾施設の点検作業の効率化を目指しています。特に、水中点検に携わる潜水士の高齢化と人手不足が問題視されており、ダイバーに代わる新たな手段としてドローンの利用が注目されています。実験では、約15分間の飛行と1時間近い潜航で、安全かつ効果的に点検作業を済ませることができました。

音響測位技術の利点


「水空合体ドローン」は、KDDIが開発した音響測位技術を駆使し、水中自動航行を実現しています。通常、このような技術には高額なデバイスが必要とされるのですが、音響測位を活用することにより、そのコストを大幅に削減することができています。この技術は、ドローン間の信号を解析することで、正確かつ安定した位置特定を実現し、さまざまな環境下でも対応できる強力なシステムです。

実証実験は、以下の手順で行われました:
1. 空中ドローンが目的海域へ自動飛行。
2. 水中ドローンが空中ドローンから切り離され、自動的に潜航。
3. 事前設定されたポイントに沿って防波堤水中部を撮影。
4. 水中ドローンを回収し、陸上に戻る。

この手順により、潮流の影響を受けることなく、防波堤の壁面を漏れなく撮影することが可能となったのです。

今後の展望


3社は、この水空合体ドローン技術をさらに進化させ、港湾インフラ点検に限らず、災害時の迅速な被害把握や漁業分野にも応用していく意向を示しています。今後も、より安全かつ低コストで人々の生活を支える技術の実用化に向けて努力を続けることが期待されます。水空合体ドローンは、近い将来、私たちの生活にどのように貢献していくのか、ますます目が離せません。

技術の詳細


水空合体ドローンの基本スペックとして、サイズは1670mm×1670mm×665mm、重量は31kg、搭載量は15kgです。耐風性は10m/s、耐水性はIP55に対応しており、様々な環境下での運用が可能です。また、通信はモバイル通信(LTE)を使用し、空中・水上・水中での自動航行が実現されています。このように、「水空合体ドローン」は高性能な機体と革新的な技術を組み合わせた、未来のインフラ点検の一翼を担う存在となることが期待されています。


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会社情報

会社名
KDDIスマートドローン株式会社
住所
東京都千代田区飯田橋3-10-10ガーデンエアタワー29階
電話番号

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