ユニ・チャームが再生パルプを活用した教材用紙粘土『リサイクレイ』を発表
ユニ・チャーム株式会社は、鹿児島県志布志市と大崎町の協力を得て、使用済みの紙パンツ(紙おむつ)から分離した再生パルプを利用し、新たな教材用紙粘土『リサイクレイ』を開発しました。この取り組みは、株式会社日本教材製作所とのコラボレーションによって実現し、環境保護と教育の両立を目指しています。
取り組みの背景
2015年に始まったRefFプロジェクトは、ユニ・チャームの持続可能な社会への取り組みの一環で、使用済み紙パンツを再資源化することを目指しています。2019年には、オゾン技術を使用して衛生的な再生パルプを生成することに成功し、2022年からはこのパルプを大人用紙パンツやベビー用おむつ、ペット用シートに応用しています。
また、小学校での紙粘土教室を通じて、子どもたちに資源の再利用や環境問題に対する意識を高める機会を持たせてきました。この度、このプロジェクトの一環として、新たに「リサイクレイ」を生産することとなりました。
取り組みの概要
ユニ・チャームは、地域の協力を得て使用済みの紙パンツの回収を行います。その後、オゾン技術を駆使して衛生的に処理した再生パルプを日本教材製作所に提供します。日本教材製作所はこの再生パルプを原材料の一部として用いて、教材用紙粘土『リサイクレイ』を製造・販売します。
商品パッケージにはユニ・チャームが展開する水平リサイクルブランド「RefF」のロゴマークが表示されます。『リサイクレイ』は、教育現場において子どもたちが粘土遊びを通じて資源循環や環境への配慮を学ぶための優れた教材になることが期待されています。
日本教材製作所の役割
日本教材製作所は1953年に創業した粘土メーカーで、紙粘土や油粘土の製造・販売を行っており、全国の幼稚園や小学校に広く利用されています。すべての商品は食品検査を実施されており、子どもたちが安心して使える安全な製品を提供しています。
開発者は、「地域の資源を活用した環境保護」に努めることが、教育分野の共助の一環として非常に重要であると語っています。今回の協業を通じて、より多くの子どもたちに持続可能な未来を考えるきっかけを提供できると期待しています。
SDGsとの関連
今回の取り組みは、国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)に貢献するものとして位置づけられています。特に、次の3つの目標に関連しています。
- - 12: つくる責任 つかう責任
- - 13: 気候変動に具体的な対策を
- - 15: 陸の豊かさも守ろう
ユニ・チャームは、これからも事業を通じて環境問題や社会課題の解決に取り組み、SDGsの達成に向けて貢献することを目指しています。今後の展開に期待が高まります。