クラウドファンディングが導く新時代のレンジフード、HEJの挑戦

株式会社HEJが挑戦するクラウドファンディング

滋賀県大津市の株式会社HEJは、2020年11月9日より新製品レンジフード「SSM」の予約販売をクラウドファンディングを通じて開始しました。この取り組みは、同社が創業70周年を迎えるにあたり、新たな販路の拡大を目指し、コロナ禍を乗り越えるための一つの挑戦です。

クラウドファンディングの背景

クラウドファンディングとは、資金を必要とするプロジェクトに対して不特定多数の人から資金を集める仕組みです。HEJは、従来のBtoB市場から脱却し、直接顧客とつながることで、製品開発にかかるリードタイムを短縮し、消費者のニーズに即応する力を強化する狙いがあります。特に、クラウドファンディングを活用することで、資金調達の難しさやマーケティングの課題をクリアし、より多くの顧客の要望に応える製品を提供しようとしています。

新製品「SSM」の特徴

新製品「SSM」は、洗練されたデザインと機能性を兼ね備えたステンレスタイプのサイドレンジフードです。主な特徴としては、キッチン側とリビング側から操作できるスライドタンデムスイッチを搭載しており、居住空間の一体感を演出します。また、14個のLEDがコンロ面を均一に明るく照らし、料理をより快適に行える環境を提供します。

中小企業の可能性

中小規模の建材メーカーが新製品を開発する際、資金や時間的な制約があることが多いですが、HEJはクラウドファンディングを利用することでこれらの課題を解決しようとしています。2017年版の中小企業白書によると、研究開発に多大な費用がかかることや、成果が実用化につながらないことが中小企業の主な課題とされています。これらに対抗する手段としてクラウドファンディングは非常に有効であり、メーカーとユーザーを直接つなげる役割を果たします。

新たなビジネスモデルの確立へ

HEJでは、今回の取り組みを通じて得られるデータや反応をもとに、さらなる商品開発を計画しています。顧客の声をダイレクトに取り入れることで、今まで以上に消費者の生活スタイルに寄り添った製品展開を目指します。新たなビジネスモデルの確立により、HEJは次世代のレンジフード市場でのリーダーシップを取ることが期待されています。私たちは、この挑戦が成功することで、中小企業全体の活性化にも寄与することを願っています。