トコジラミ対策を一新!親湯温泉が導入したIoT装置「Valpas」
長野県に位置する合資会社親湯温泉は、3つの旅館を経営し、宿泊業界での新たなトコジラミ対策を模索してきました。最近、最新のIoT技術を駆使したトコジラミ対策装置「Valpas」を全店舗に導入し、未然に被害を防ぐ取り組みをスタートしました。これは東日本では初めての導入事例であり、お客様に安心を提供するための大きなステップといえるでしょう。
昨今のトコジラミ問題
トコジラミは人間の血液を吸って激しい痒みを引き起こす寄生虫です。近年は、訪日観光客の増加や人の移動が活発化したことで、宿泊業界においてもその対策が急務となっています。どれだけ清潔な宿泊施設であっても、トコジラミは知らぬ間に客室に侵入し、繁殖する可能性があります。駆除には時間やコストがかかるため、事後対応ではなく、持続的かつ予防的な対策が求められています。
Valpasの導入理由
親湯温泉ではこれまでにも独自の衛生プログラムや災害時の対応訓練などを行ってきましたが、「お客様が気づかないうちに守られている安全」を更に実現するために、Valpasを導入することにしました。「Valpas」の技術により、客室内の安全を見守り、万が一の事態を未然に防ぐことができます。
Valpasの仕組み
Valpasはフィンランド発の特許取得済みソリューションで、薬剤を使わずにトコジラミを誘引・捕獲します。トコジラミは二酸化炭素に敏感で、その習性を利用したデザインのIoTデバイスを使用しています。ベッドや寝床周辺に設置されるこの装置は、トコジラミが好む環境を再現し、彼らを引き寄せて捕らえます。このデバイスは専用のアプリケーションと連動しており、常に安全状態をモニタリング。捕獲された際には、その情報を通知することで、宿泊者が被害に遭う前に迅速に対処できる仕組みとなっています。
宿泊者に優しいサービス
また、Valpasを導入した宿泊施設では、「トコジラミ・セーフ」認証ラベルが掲示されます。これにより宿泊者は、対策が施されていることを予約時や現地で確認することができます。安心を「見える化」することで、宿泊者は心置きなく滞在することができるのです。
親湯温泉の取り組み
親湯温泉では、創業100周年を2026年に迎えるにあたり、10年をかけたリニューアルプロジェクトを進行中です。このプロジェクトでは、宿泊施設の全体的な向上を目指し、毎年新しい取り組みやリニューアルを行ってきました。例えば、全客室をリニューアルしたり、新しい施設の開設など、洗練された快適性を提供するため努力しています。
おわりに
親湯温泉のValpas導入は、宿泊者にとっての新しい選択肢となり、安全かつ快適に過ごせる宿泊施設が増えることが期待されます。トコジラミ問題の解決に向けた具体的な解決策として、Valpasが今後どのように展開されていくのか、注目が集まります。