企業がパンデミックから学んだ物理アクセスセキュリティの進化
最近の調査によると、IT・セキュリティ担当者の4割が、パンデミックを契機に物理アクセスセキュリティのシステム更新の重要性を認識し始めています。特に、非接触技術の導入が鍵になると強調されています。
この調査は、HID Globalが2020年に実施した「入退室管理・物理アクセス制御の動向レポート2021年版」に基づいており、世界的な感染症がもたらした働く環境の変化が影響を与えています。物理セキュリティにおいても、セキュリティ技術の進化と共に新たな脅威が生まれ、その対策として非接触型技術の必要性が高まってきています。
クレデンシャル技術のモバイル化
調査結果によると、回答企業の50%以上がクレデンシャル技術のモバイル化を進めており、旧技術の使用が続いているものの新技術への移行が顕著です。ただし、依然として52%の企業が125kHz近接カードや磁気ストライプカード、バーコードなどの脆弱なセキュリティ技術を使用しているとのこと。
このような状況では、自社の物理セキュリティシステムが現行の要求を満たしているかどうかの調査で、「満たしている」「上回っている」と答えた企業は50%に達しました。しかし、導入コストが懸念されるため、十分な設備投資を行えないという課題が残ります。
フィジカルディスタンスへの対応
パンデミックによる新たな課題として、職場でのフィジカルディスタンスを確保する必要性が浮上しています。HID Globalは、タッチレス技術が提供する健康やセキュリティ上の利点が企業のインフラ更新を後押ししていると分析しています。これにより、企業は従来のシステムを見直し、モバイル対応のソリューションへの移行を加速させているのです。
安全なアクセス管理を目指して
セキュリティ担当者は将来的な健康危機やセキュリティのリスクに対抗するため、頑丈な物理アクセスセキュリティシステムの構築を目指しています。具体的には、最も進んでいるのは非接触技術の採用で、その運用については多くの企業がIT部門との連携を強化しています。
さらに、リアルタイム位置情報サービス(RTLS)が接触履歴の追跡やフィジカルディスタンスの確保に役立つとして注目されています。これは、パンデミック対策として新たな活用法が見出されている証拠とも言えます。
この調査結果は、12を超える業種から集めた1,000名以上のセキュリティおよびIT担当者の意見を反映したものであり、日本語版のレポートは以下のリンクからダウンロード可能です。
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HID Globalについて
HID Globalは、信頼できるセキュリティ認証を提供し、物理的およびデジタルなアクセスを便利にする技術を展開しています。本社はテキサス州オースティンにあり、世界中で4,000人以上の従業員を抱え、100ヶ国以上にその技術を提供しています。HID Globalに関する詳細は、日本語ウェブサイトをご覧ください。
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