ロームの新LED
2025-03-13 09:20:03

業界トップクラスの小型近赤外LED、ロームが新製品を発表

ローム株式会社の新しい近赤外LED



近年、バーチャルリアリティ(VR)や拡張現実(AR)技術の発展に伴い、より高精度かつ省電力なセンシング技術の需要が増えています。そんな中、ローム株式会社は新たに業界トップクラスの放射強度を誇る小型近赤外LED製品を発表しました。

この近赤外LEDは、VR/AR機器や各種センサ、さらには人感センサといった多様なアプリケーションに活用される性能を持っています。新製品は、3つのパッケージ構成で6種類を展開しており、超小型・超薄型のPICOLED™シリーズからは「SML-P14RW」と「SML-P14R3W」の2機種が登場。さらに、業界の標準サイズである1.6×0.8mmのモデルとして、「CSL0902RT」や「CSL1002RT」などもラインアップ。

先進的な設計で高い放射強度を実現



新たなLED製品は、850nmまたは940nmの波長を選べるため、用途に応じたフィット感を持っています。例えば、850nmはフォトトランジスタやカメラ受光素子との相性が良好で、視線追跡や物体検知といった高感度機器に最適です。一方940nmは、太陽光の影響が少なく、点灯時に目立たないため、人感センサ等に更に適しています。また、パルスオキシメータを用いた生体センサなどにおいても血流や酸素飽和度を計測することが可能です。

この製品では、自社で積み重ねた独自技術を活用し、発光層の構造を最適化することで、放射強度の向上を実現しました。例えば、SML-P14RWは同サイズの一般的なLEDに比べ、約1.4倍の放射強度を発揮することが確認されています。同じ放射強度を得る場合には、消費電力を約30%削減でき、省エネルギーを促進することができます。

市場展開と旬な用途



新製品は月間100万個の生産体制で量産が始まっており、主にローム本社がある京都を拠点に、マレーシアや中国での生産も行われます。全国的にインターネット販売が可能で、コアスタッフ™オンラインやDigiKey™、Mouser™などから手軽に購入できます。サンプル価格は140円という低価格で提供されており、これからますます需要が高まる技術分野において、企業はもちろん個人も利用しやすい製品と言えます。

ロームは、この新しい近赤外LEDを通じて、次世代のセンシング技術を支えるための革新的な光源ソリューションを提供し続ける考えを示しています。---これにより、VR/AR市場や産業機器市場における新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現に寄与することが期待されています。

今後、VR/AR機器の使用が広がるにつれて、生体センシング市場や産業機器での活用が進むと見込まれており、ロームの新しいLED製品がどれだけの成長を遂げるのか、非常に興味深い状況です。基礎技術の向上が多様な市場での応用を可能にさせ、結果的にユーザーにも高い満足度を提供することが期待されています。


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会社情報

会社名
ローム株式会社
住所
京都府京都市右京区西院溝崎町21
電話番号
075-311-2121

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