登山道を守る
2025-07-31 11:41:50

安達太良山での登山道保全体験プログラムの報告

安達太良山での体験型トレッキングプログラム



2025年6月7日から8日と6月21日から22日、福島県の安達太良山にて、登山道保全及び湯守文化をテーマにした体験型トレッキングプログラムが開催されました。このイベントは安達太良・吾妻 自然センターによって主催され、株式会社finetrackが共催しています。

登山道保全の重要性


初日の活動では、参加者たちはロープウェイを利用して標高を上げ、過去25年にわたり設置された横断溝の再整備を行いました。近年の気候変動によって短時間での豪雨が増加し、その影響で登山道が劣化しています。このため、参加者たちは土砂で踏み固められた横断溝を掘り起こし、土嚢を使って水流を受け止める「水たたき」の設置に取り組みました。

この作業は、安達太良山で保全活動を続ける一瀬圭介さんの指導のもと、自然の声に耳を傾けながら行われました。「自然の力を借りて、ゆっくり戻す場面もある」という一瀬さんの言葉には、山と暮らすことの視点が詰まっています。

湯守文化を学ぶ


作業後、安達太良・吾妻 自然センターに戻った参加者たちは、温泉タイムを楽しんだ後、finetrackのスタッフによるレイヤリング講座を受講しました。この講座では、登山中の快適さと安全性を向上させる基本的な知識が示され、参加者たちはより良い登山体験に向けた準備を整えました。

2日目の早朝、参加者たちは岳温泉の源泉地帯を訪れました。この場所は通常立ち入り禁止ですが、特別な許可のもとに湯守の案内で見学ができました。その過程で、温泉と共に生きる湯守の仕事についても学びました。これにより、登山道保全活動と温泉地がどのように相互に作用しているのか、一段と深い理解を得ることができました。

ボルケーノトレイルの探求


温泉見学の後、参加者たちは安達太良山の稜線に向かいました。特に、爆裂火口「沼ノ平」の眺めは圧巻で、源泉を見た後だけに、地球の動きがより強く感じられました。

一瀬さんは「登山道保全は、山の未来を想像すること」と語り、道の整備を通じて山全体の生態系や未来の姿を考える重要性を強調しました。これこそが、持続可能な山の形を取り戻すための第一歩と言えます。

finetrackの役割


finetrackは、製品を利用して「遊び手が創り手になる」ことを提唱していますが、このイベントを通じて「守り手」という新たな姿も浮かび上がってきました。参加者全員が山の危機を認識し、今の行動が未来にどう繋がるかを考えるきっかけを得たことが特筆すべき点です。

参加者の感想と成果


イベントの中で多くの参加者が一瀬さんの言葉に心を動かされました。「安達太良も岳温泉も、なくなる未来は受け入れられない」という言葉は、単なる山の話にとどまらず、気候変動の影響が迫る日本全国の山々についても考えさせられるものでした。参加者は、楽しい登山を通じて自然を守ることの意義が理解し合えた貴重な2日間を過ごしました。

最後に


このイベントは2回開催され、finetrackのスタッフによる感想やレポートが公開されています。詳細は公式noteでご覧いただけます。

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会社情報

会社名
株式会社finetrack
住所
兵庫県神戸市中央区相生町1-2-1東成ビルディング
電話番号
078-599-6485

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