気仙沼に新漁業拠点誕生
2014-06-10 16:45:27
カタール支援、気仙沼に新たな漁業拠点誕生!復興の光、未来へ繋がる「アル フルザ」
カタール支援、気仙沼に新たな漁業拠点「アル フルザ」誕生!
2011年の東日本大震災から復興を目指す宮城県気仙沼市に、希望の灯を灯す新たな漁業拠点が誕生しました。カタールフレンド基金(QFF)の支援により建設された生簀施設「アル フルザ」が5月25日、盛大なオープニングセレモニーを迎えたのです。
式典には、気仙沼市の菅原市長をはじめ、多くの行政関係者、地元漁師、そしてQFFを代表するユセフ・モハメド・ビラール駐日カタール国特命全権大使ら約100名が出席。完成を祝う祝辞が述べられ、大使から運営を担うFish Market 38有限責任事業組合の吉田氏へ記念品が贈られました。
被災地の復興、そして未来へ
QFFは、東北地方の復興に水産業の再建が不可欠だと捉え、教育、健康、起業支援と並ぶ重要な支援分野として位置付けています。気仙沼市唐桑町は、古くから小規模な漁業が盛んな地域でしたが、震災の津波による被害と、少量漁獲による収入不安定という課題を抱えていました。「アル フルザ」は、こうした状況を打破するための重要な一歩となるでしょう。
約1億6千万円のQFF資金援助によって建設された「アル フルザ」は、アラビア語で「通商の窓口」を意味します。ここでは、漁師から買い取った魚を生簀で保存し、受注に応じて販売するシステムが導入されています。鮮魚販売に加え、惣菜の製造販売、料理教室、地元の魚を使った食育活動なども行われる予定で、地域住民への波及効果も期待されます。
地域と連携、持続可能な漁業モデル
「アル フルザ」の運営には、一般社団法人全日本・食学会とスローフード気仙沼が協力。商品開発やイベントを通して、地域社会との連携を強化することで、持続可能なビジネスモデルの構築を目指します。直接的な受益者数は330名、間接的な受益者数は746世帯と見込まれ、気仙沼のみならず、日本の水産業活性化にも貢献すると期待されています。
ビラール大使は、スピーチの中で「水産業は東北復興の鍵」と述べ、「アル フルザ」が地域住民や関係者と共に発展し、復興に貢献することを願っている、と強い想いを語りました。
カタールフレンド基金(QFF)とは?
2012年1月に設立されたQFFは、東日本大震災の復興支援を目的とするカタール国の基金です。前首長シェイク・ハマド殿下が設立し、新首長タミーム殿下とハリッド外務大臣の主導で運営されています。ビラール大使が議長、俳優の別所哲也氏が親善大使を務めています。総額1億米ドルの活動資金で、教育、健康、水産業、起業支援の4分野を支援。持続可能な支援方法を重視し、被災地と共に復興への歩みを共にしています。
「アル フルザ」の誕生は、単なる漁業施設の建設にとどまりません。それは、被災地の復興、そして未来への希望を象徴する、大きな一歩なのです。
会社情報
- 会社名
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カタールフレンド基金
- 住所
- 東京都港区元麻布
- 電話番号
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