福利厚生の利用率を95%に引き上げた設計思想とは?
近年、企業において福利厚生の充実が従業員定着の鍵となっています。特に、賃上げが求められる中で、福利厚生の魅力が注目されるようになりました。モチベーションを維持するために、如何にして福利厚生を活用するかが重要視される中、株式会社ベネフィット・ワンの松田浩次常務執行役員へのインタビューを通じて、利用率向上の秘訣に迫ります。
福利厚生が果たす役割
株式会社ミツモアの2026年3月の調査では、20代の中小企業に勤める従業員の83%が「福利厚生が充実していれば、基本給が上がらなくても辞めない」と回答しました。このことからも、福利厚生は従業員の働きやすさ、定着感を高める重要な要因であることがわかります。さらに、2026年4月には、食事補助の非課税限度額が引き上げられるなど、制度的な支援も進む中、福利厚生の充実が求められるのです。
導入時の設計がカギ
しかし、福利厚生が導入されたにもかかわらず、実際に使用されないケースが多いことも事実です。ベネフィット・ワンによると、年間の利用率は業界平均で30〜40%にとどまるとのこと。この問題に対し、松田氏は「使われない理由は導入時の設計にある」と指摘しています。特に、旅行やレジャーに偏った非日常的なサービスの提供が多く、興味のない層は全く利用しないという二極化が生じてしまうのです。
日常に根づく設計が重要
そこで、同社では日常の支出に寄せた設計への転換を図りました。その結果、業界平均の利用率が30〜40%から80%に、導入時から伴走した企業では95%を超えることに成功しています。松田氏は「日常の接点を持つ設計がカギであり、必要なのは特別な呼びかけではなく、普段の支払い方を少し変えることだ」と述べています。
経済的な視点:昇給と福利厚生を比較
記事では、企業が従業員に投資する際、昇給と福利厚生の効率を比較しています。例えば、月に1万円を投入する場合、昇給で得られるメリットと福利厚生の利益を整理。福利厚生には、税や社会保険の扱いにおける利点もあるため、情報共有が重要です。
ベネフィット・ワンの役割
ベネフィット・ワンは、福利厚生を通じて利用率を高めるためのプロセスを重視しています。松田氏は「利用率は導入後の頑張りだけでなく、導入時のプラン設計で左右される」と強調します。サービスを利用する側がどれだけ使いやすいかを重視し、日常に溶け込むような設計が成長を助けるのです。
まとめ
福利厚生の設計を見直すことで、使用率を飛躍的に向上させる可能性は大いにあります。企業は、投資効率を考えつつ、従業員が本当に利用しやすい制度の構築に努める必要があるでしょう。従業員の意識とニーズに寄り添った計画が、企業の未来を形作るのです。福利厚生の設計思想を変えることで、企業全体の士気を高め、互いの信頼関係を築くことができるでしょう。