スズキの次世代モビリティ「MOQBA2」と環境配慮の新たな挑戦
2025年10月、東京ビッグサイトで開催された「Japan Mobility Show 2025」において、スズキ株式会社は新たに開発した次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)2」を発表しました。この最新技術の結晶となる「MOQBA2」には、株式会社カミーノが開発した木粉と植物由来のバイオプラスチックを使用した複合素材製のホイールキャップが採用されています。
新素材の可能性
カミーノは、これまで主に日用品に焦点を当て、紙粉と植物由来バイオプラスチックを組み合わせた「PAPLUS®(パプラス)」という独自の素材を用いた商品開発を行ってきました。これまでの製品化実績においてはタンブラーなどが挙げられますが、自社の開発した素材がモビリティ部品に採用されるのは今回が初めての経験となります。
この革新的なホイールキャップは、耐久性や耐熱性の面でも優れた特性を持ち、バイオプラスチックを使用した車載部品の採用例は世界的に見てもまれです。そのため、カミーノの取り組みは業界内でも注目を浴びています。バイオプラスチックの新たな可能性を示すものとして、環境配慮型の製品が今後ますます進化していくことが期待されます。
MOQBA2と環境への配慮
「MOQBA2」は、階段も登れるという特異な設計を持ち、従来のモビリティとは明らかに異なる進化を遂げています。一方、カミーノのホイールキャップ採用は、車産業における持続可能性を追求する動きの一環とも言えるでしょう。環境問題がますます深刻化する中、スズキはその解決策の一つとして、再生可能な資源を活用した製品づくりに積極的に取り組んでいます。
また、バイオプラスチックは一般的には包装材など生分解性が求められる用途が中心ですが、車載部品としての耐久性が求められる状況での導入は新しい試みです。このことは、企業が環境に配慮した製品開発を進める中での革新的な挑戦を示しています。
カミーノの企業理念
株式会社カミーノは、「地球に優しい選択肢を提供する」という理念のもと、環境に配慮した製品の開発と提供を行っています。CO2排出量の削減や廃棄物のリサイクルを推進し、持続可能な資源循環の仕組みを構築することに力を入れています。設立以来約8年の間、地球環境を考慮した商品作りを行なってきました。
会社概要
- - 会社名:株式会社カミーノ
- - 所在地:〒107-0062 東京都港区南青山1-10-4 NKビル7F
- - 設立:2015年4月
- - 代表取締役:深澤 幸一郎
- - 事業内容:紙や植物を原料とする環境配慮型素材の開発と製品化、資源リサイクルのソリューション提供
関連リンク
今後の展望
スズキとカミーノのコラボレーションが、今後の自動車業界における持続可能な技術のリーダーシップに寄与することを期待せずにはいられません。地球環境への配慮を根底に据えた技術革新が、私たちの未来をより良いものにすることでしょう。