OCHABIとGO▶KENが連携し、過疎地の人工林を変革する
国立学校法人服部学園(通称:OCHABI)と江津未来教育デザイン研究所(通称:GO▶KEN)が、新たに手を組み、過疎地域にある放置された人工林をアートの力で生まれ変わらせる共創プロジェクトを始動しました。この取り組みは、両者が連携して行う「創造性教育の再定義」に基づき、江津市の中山間地域に新しい風を吹き込むことを目指しています。
プロジェクトの背景
江津市は超少子高齢化や過疎化が特に進行している地域として知られていますが、この現状を「豊かな学びのフィールド」と捉え、単調な人工林をアートを通じて生物多様性のある「里山」に再生することを目指しています。その目的は、過疎地における「ネイチャーポジティブ」の見本を創出することです。
本プロジェクトの基盤となる思想は、生物学者である服部廣太郎夫人によって教育の根底に据えられた「よく観ましょう」という教えです。人工林を観察することで、放棄された手入れの問題だけでなく、未利用の自然素材や、その利用によって循環型社会を構築するための潜在的な資源を見出すことができます。
プロジェクトの内容
主な取り組みとしては、まず第一にアートによる空間および里山の再生が挙げられます。間伐や未活用の木材を活用し、サイトに特化したアートワークを設置します。そして、光と風が巡る森を創り上げ、アート作品を介し、人々が森に入り続けられる環境を作ります。これにより、持続的な里山保全のサイクルを構築することが目指されています。
次に、未就学児の感性を育てるために、「江津市里山子ども園 わたぼうし」で自然体験型の教育プログラムを提供します。これは、幼い子供たちに自然の質感や色彩、形を体験させ、五感を刺激するための空間作りを行うものです。
中長期的には、未就学児だけでなく学生や社会人、高齢者など全世代に向けた学びの場を提供し、多様な世代が共に自然再生を学び、実践する場へと発展させる計画です。
さらに、GO▶KENが進める「GO▶GOTSU分散型キャンパスシティ構想」との連携も進行中です。これは、都市部の学生やクリエイターが地域の課題解決に取り込むための「ビジョナリーリーダー」を育成する取り組みです。
このプロジェクトでは、地域やクリエイター、教育関係者など、賛同するパートナーの参加を広く募集しています。サーキュラーエコノミー、環境保全、地域活性化に関心のある企業やアーティスト、教育者などが協力することで、過疎の地の魅力を引き出す新たなプロジェクトが進行します。
今後の展望
本学園は、国連グローバル・コンパクト(UNGC)及びエコシステム社会推進機構(ESA)の会員として、持続可能な社会実現に向けた教育を推進します。課題解決型のプロジェクトを通じて、これまでの短期的な成果や効率性に依存する社会構造から距離を置き、感性や創造性を重視した学びの場を提供することを目指しています。
江津未来教育デザイン研究所との協力のもと、自然と人間の共生が実現する未来社会モデルの構築を進めていく方針です。今後も、さまざまなステークホルダーと連携し、地域に根ざした創造性教育を推進する意向を示しています。