宇宙タンクベンチの展示が大阪なんばでスタート
2025年に開催予定の日本国際博覧会、大阪・関西万博に向けて、独自のアップサイクル家具である「宇宙タンクベンチ」が展示され始めます。これは、宇宙ロケットの開発過程で生じた廃材を利用して生まれた製品です。他にはないユニークな背景を持つこのアイテムは、9月14日から9月27日まで、大阪なんばの旧ロケット広場で行われるイベントの一環として紹介されます。
&SPACE PROJECTとは
「&SPACE PROJECT」の一環として、この宇宙タンクベンチが開発されました。このプロジェクトは、南海電気鉄道株式会社の協力のもと、宇宙の素材を身近にすることを目的にしています。プロジェクトメンバーの一員である株式会社DOKASENは、ロケットの廃材を家具として再生し、宇宙と私たちの生活がどのように結びつくのかを探ります。
宇宙タンクベンチのユニークなデザイン
宇宙タンクベンチは、宇宙ロケットに使用された試験用燃料タンクをリメイクして作られています。具体的には、エタノールや液体酸素を搭載するためのアルミ製タンクを活用。丸められたアルミ板に、半円形のドームを溶接することで形を成しています。外装との接合部には、軽さと強度を両立させる工夫が施されています。これにより、家具としての使用に適した耐久性が確保されています。通常は廃棄されるはずの素材が、新たな形で生活空間に取り入れられることで、環境への配慮も実現しています。
万博への展示予定
この宇宙タンクベンチは、2025年の大阪・関西万博でも展示される予定です。同万博では、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマの下、「Co-Design Challenge」プログラムが展開され、これに併せて宇宙タンクベンチも採択されました。万博期間中はこれを通じて未来のライフスタイルを提案する新たな共創事業が行われることになります。
ロケット広場の歴史
今回の展示が行われる場所、旧ロケット広場は1978年のなんばCITYオープン以来、29年間にわたって多くの人々に親しまれてきました。この場所には、日本初の静止衛星を打ち上げたN-Iロケットの模型が展示され、地域のシンボルとしても機能していました。今回、宇宙タンクベンチの展示を通じて、ロケット広場の歴史が再び生き返る形となります。
結び
このように、宇宙タンクベンチはただの家具ではなく、廃材を用いた持続可能な取り組みの象徴です。未来の宇宙開発とそれを支える産業の可能性を感じながら、ぜひこの機会に「宇宙タンクベンチ」を見に来てください。訪れることで、私たちの生活における宇宙の存在の一端を体感できるでしょう。