ポラリスとRehab、介護の自立支援を推進する提携を発表
兵庫県宝塚市を拠点とする株式会社ポラリスと、東京都千代田区の株式会社Rehab for JAPANが業務提携を結び、介護業界での自立支援を促進する取り組みを開始しました。本提携は、国家の社会保障費の適正化に寄与することを目的とし、高齢者が自立して生活するための支援を強化するものです。
業務提携の背景
介護を必要とする高齢者数は年々増加し、2035年までに988万人に達すると予測されています。この背景には、人口の高齢化と医療技術の進歩があります。政府は、従来の「お世話型介護」から自立を支援する方向へと介護の考え方を転換するとしています。このような時代の流れの中、ポラリスは2002年から全国に約70の自立支援特化型デイサービスを展開しています。
ポラリスは「自分の足でしっかりと」というコンセプトのもと、3,000名以上の要介護度改善者や800名以上の「介護保険卒業者」を輩出してきました。これにより、高齢者の生活の質(QOL)向上にも貢献しています。
一方のRehab for JAPANは、更なる高齢者の健康寿命延伸を目指して「エビデンスに基づいた科学的介護」の実現を目指す企業です。この会社が開発した介護ソフト「Rehab Cloud」は、3,000以上の介護事業所に導入されており、業界全体の生産性向上を支援しています。しかし、現実には「お世話型」の介護が依然として多数を占めており、自立支援の取り組みの普及が求められています。
業務提携の内容
提携によって、両社は自立支援の普及を目的としたさまざまな施策を実施します。最初のステップとして、経営管理システム「Rehab Cloudコックピット」の共同開発と、ポラリスの全事業所での「Rehab Cloud」の導入を行います。
Rehab Cloud コックピットの開発
新型コロナや物価高騰の影響で、デイサービス施設の運営は厳しさを増しています。このため、業務を効率よく管理するための経営管理システムが必要です。双方は、煩雑なデータ処理を容易にし、経営状況を明確に把握できるシステムを共同開発することで、競争力を高めることを狙っています。2025年夏を予定として、正式な発表が行われる予定です。
ポラリス全事業所への導入
ポラリスは全ての事業所で「Rehab Cloud」を導入し、経営の安定化を図ります。従来のソフトでは実現できなかった生産性の向上と自立支援の質向上を両立することを目指しています。
経営者たちのコメント
ポラリスの代表、森剛士氏は、「介護業界は今、大きな変革の時を迎えています。私たちは、この提携を通じて現場の働き方を変え、長期にわたる経営の持続可能性を高める仕組みを社会に実装していきます」と意気込みを語っています。さらに、Rehab for JAPANの大久保亮氏は、「介護業界の持続可能性を高めるために、共に進んでいきたいと考えています。今回の提携により、本当に価値のあるサービスを実現できることを楽しみにしています」と述べました。
これからの介護業界において、ポラリスとRehabの提携が自立支援をどのように進展させるか、注目です。