新卒採用市場動向:都道府県別初任給の変化を探る
株式会社フロッグが発表した「2025年2月度 都道府県別 新卒ナビサイト動向」によると、ナビサイトでの初任給はこの2年間で徐々に上昇しています。特に、2025年3月1日からは新たな卒業生の採用活動が始まりますが、どのように市場の動向が変わっているのか注目が集まっています。
1. 全体動向の把握
最近のデータでは、23卒から25卒にかけての求人数は大きな変化があるものの、全体として見ると24卒から25卒に向けては求人数が減少しています。具体的には、マイナビが28,800件、リクナビが13,281件で、合計は42,081件となりました。この数字は、リクナビでの求人数が23卒に比べて若干減少していることを示唆しています。
一方、初任給の月給は明らかに上昇しており、23卒から25卒にかけては2年間で4.02%(具体的には8,075円)の増加を見せており、25卒では208,882円に達しています。これは、初任給を決定するうえで重要な要素であり、その背景には物価の上昇や人手不足といった市場の要因が影響していることが示されています。
2. 都道府県別の求人動向
各都道府県の求人件数に目を向けると、23卒から25卒で増加した件数のランキングも興味深い結果でした。1位は「宮城県」で+644件の増加、続いて「東京都」が+446件、「青森県」が+362件と続きました。この傾向から、特に地方において初任給が上がっていることが分かります。
さらに、月給の増加幅でも「新潟県」が+14,683円でトップとなり、次いで「島根県」が+12,901円となっています。これらの結果は、地方でも給与が上昇傾向にあることを示しているのではないでしょうか。
3. 月給の価格帯と求人数
月給の価格帯の占める割合に関しては、23卒と25卒を比較すると、両者共通して最も多いのが「200,000~209,999円」の範囲であることが分かりました。しかし、209,999円以下の求人の割合が減少し、逆に210,000円以上の求人が増加していることは特筆すべき点です。これにより、企業側が初任給を引き上げている様子が伺えます。
まとめと今後の展望
このように、株式会社フロッグが収集したデータに基づいて新卒ナビサイトの傾向を分析した結果、求人件数の大きな変化は見られないものの、初任給が徐々に上昇していることが分かりました。特に地方での初任給の引き上げは、今後の採用市場においても注目される要素となるでしょう。
今後も求人ビッグデータを活用することで、より詳細かつリアルタイムな市場分析が可能です。企業様はこのデータを参考に、戦略的な採用活動や営業活動に役立てていただければと思います。詳しい求人データの分析が必要であれば、ぜひ当社までお問い合わせください。