松山智一の個展
2025-06-05 11:51:01

現代美術家松山智一がニューヨークで個展を開催、ホッパーへのオマージュ

ニューヨークを拠点に活動する現代美術家、松山智一(まつやま ともかず)が、2025年6月20日からニューヨーク州ナイアックのエドワード・ホッパー・ハウス美術館にて個展「Tomokazu Matsuyama: Morning Sun」を開催します。本展では、エドワード・ホッパーの代表作《Morning Sun》(1952年)にインスパイアされた作品が展示され、松山自身のテーマである孤独やグローバル化、消費社会における人間の在り方が新たな視点で提示されます。

展示の中心作品である新作《Morning Sun Dance》(2025)では、ホッパーの描く1950年代の都市生活の静けさに対して、松山が現代の自己と空間、文化的消費の関係性を再構築したものです。彼は「ホッパーの《Morning Sun》は、内省的な静けさと都市の孤独を描いた作品であり、その光や空間、孤独の捉え方は私自身の絵画や『孤独との向き合い方』に強く影響を与えています」と述べています。

松山の作品では、瞑想的な表情を持つ女性が自らの内なる空間に向き合い、彼女の部屋には犬、カルチャー誌、装飾的なソファが並び、文化的背景を物語っています。特に犬は、過去には所有や富の象徴として描かれることが多かったものの、松山においては孤独の意識を象徴しています。また、ウィリアム・モリスのテキスタイルと日本の伝統文様を融合させた衣服が、異文化の交差を表現し、壁にかけられたモハメド・アリのポスターは現代的な自己表象を示しています。

松山の人物が向き合う視線の先は自らの私的空間であり、ホッパーの作品とは対照的に、現代における孤独のあり方の変化を伝えています。本展では、主要なキャンバス作品に加え、制作プロセスを示すドローイングや、ホッパーの女性像を新たな視点で再解釈した2点の作品も展示される予定です。

美術館のエグゼクティブ・ディレクター、キャスリーン・モーツ・ベンニュイッツは「本展は、時代を超えて共鳴する二人のアーティストによる対話です。松山の色彩豊かで重層的な作品は、ホッパーの世界観の今日は新たな視野をもたらします」と語っています。また、本展はニューヨーク州芸術評議会および州知事室・州議会の支援のもとで開催されます。

展覧会開催概要
- 展覧会名: Tomokazu Matsuyama: Morning Sun
- 会期: 2025年6月20日(金)~10月5日(日)
- 会場: エドワード・ホッパー・ハウス美術館

開館時間やチケット、詳細は美術館の公式サイトを参照してください。
エドワード・ホッパー・ハウス美術館公式サイト

## 作家プロフィール
松山智一(まつやま ともかず)は1976年に岐阜県に生まれ、アメリカと日本の文化を背景にした独自のスタイルを持つアーティストです。彼は、伝統的な図像をグローバルな文脈で再配置し、文化的な境界を軽やかに越える作品を生み出しています。観る者に文化的な認識を揺さぶり、ナショナルとパーソナル、均質性と混沌の間に揺らぐ現代社会を映し出しています。

松山は過去に麻布台ヒルズギャラリー(東京)、フォンダシオン ルイ・ヴィトン(フランスパリ)、ヴェネツィア・ビエンナーレ、龍美術館(上海)、シドニー現代美術館などで展覧会を行い、その作品は多くの美術館に所蔵されています。

## エドワード・ホッパー・ハウス美術館について
ニューヨーク州ナイアックにあるエドワード・ホッパー・ハウス美術館は、ホッパーが生まれ育った家を利用した美術館です。彼の初期の創作活動が行われた場所であり、現在は彼のレガシーを伝える展示が行われています。美術館は1858年に築かれ、ホッパーの作品や初期作品も公開されています。


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会社情報

会社名
Matsuyama Studio,LLC
住所
1155 Manhattan Avenue, Suite4-6-1Brooklyn, NY 11222 USA
電話番号

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