北海道上川町、東洋ライスとの提携で健康的な未来を創造

北海道上川町と東洋ライスのパートナーシップ

2023年12月12日、北海道上川町は東洋ライス株式会社と未来共創パートナーシップ協定を締結しました。この協定は、地元の農業振興、健康増進、さらには食育を通じて地域社会を発展させることを目指しています。実は、この取り組みは北海道で初めての試みで、特に注目されています。

金芽米を活用した地域振興

上川町では、北海道産の米を使った加工技術を活かし、金芽米を推進していきます。金芽米は、独自の精米方法によって栄養と旨味成分を保持した特別なお米で、その特徴として、かすかな甘みと滋味が挙げられます。この米は栄養価が高く、特にビタミンやミネラルを豊富に含んでいるため、健康面での利点から多くの自治体で学校給食に採用されるなど、注目を集めています。

具体的には、金芽米を使った施策が計画されており、その一環として地域の子供たちや妊産婦の健康を考えた取り組みが展開されます。

妊産婦への支援プログラム

上川町は、妊産婦の健康を守るため、出産子育て応援ポータルを立ち上げ、これにより妊娠中の女性を対象とした出産子育てウェルカムパスポートを導入します。このパスポートは、妊娠届を出した方に金芽米をプレゼントするという内容で、利用者は妊娠期に申請することで5kgの金芽米を2回まで受け取ることができます。年間で約10名がこのプログラムの恩恵を受けることが期待されています。

この制度は、妊産婦が自身のタイミングで申請できる柔軟性を持っており、体調やライフスタイルに合わせた支援を行います。さらに、このプログラムのアプリが2024年1月に配布開始予定で、スマートフォンから簡単に申請や情報管理を行えるよう設計されており、心理的な負担も軽減されることでしょう。

地元の特産品としての価値

金芽米は、その栄養価だけでなく、地元の農産物を使用しているため、地産地消の観点からも大きな意味があります。協定の中には、地元農業を支援する取り組みや健康増進、防災に関する支援など、多岐にわたる活動が含まれており、地域活性化に向けて様々な角度からのアプローチが行われます。

上川町は、自然豊かな環境に恵まれた地域であり、大雪山国立公園の北部に位置しています。有名な観光名所である層雲峡温泉や、四季折々の美しい自然を背景に、観光産業も重要な地域振興の柱となっています。このような観点からも、金芽米と地域振興は密接に結びついています。