八王子市、生成AIを活用した福祉相談窓口「はちココ」を開設
東京都八王子市が都内自治体として初めて、生成AI技術を取り入れた福祉相談窓口「はちココ」を運用開始します。この窓口は、市民が生活に関する困りごとや悩みを抱えた際に、いつでもどこでも24時間365日オンラインで相談できるシステムです。背景としては、コロナ禍を経て、従来の対面相談が困難な市民の増加が挙げられます。
背景・目的
八王子市ではこれまで、福祉の総合相談窓口「はちまるサポート」が設置され、様々な分野で市民からの相談を対面で受けてきました。しかし、最近の調査では、窓口に足を運べない人々、特に夜間・休日に相談が必要な市民が増加していることが明らかになりました。また、悩みを打ち明けにくい心理的ハードルも存在し、多くの人が支援を求められないでいます。このため、八王子市は誰一人取りこぼさない支援体制を整えることを目指しています。
AI傾聴窓口「はちココ」の特徴
「はちココ」は、AIを活用して市民の声を傾聴し、必要に応じて適切な福祉窓口に誘導します。市民は匿名で相談を行うことができるため、心理的な負担を軽減し、自身の困りごとに対するフラットなアクセスを持てるようになります。このサービスの導入により、まずは相談ニーズの把握から始まり、福祉政策の最適化につなげることを目指しています。
実証実験の概要
実証実験は2025年2月3日から4月30日の期間で行われ、八王子市民が対象です。利用方法は、市のホームページや福祉に関連する相談窓口に掲示されたQRコードをスキャンすることで行えます。これにより、全国的に注目されているAI傾聴の取り組みを八王子市で体験することが可能です。
ZIAIの取り組み
このプロジェクトは、株式会社ZIAIが手掛けています。ZIAIは、メンタルヘルスの問題に対応するために設立され、AIを活用した傾聴アルゴリズムの開発に注力してきました。この傾聴技術を通じて、誰でも悩みを相談できる社会の実現を目指しています。2030年までには、年齢や経済的背景にかかわらず、すべての人が必要な情報や専門家にアクセスできる未来を見据えています。
この取り組みは、孤独や孤立を感じる人々が自分の声を届けられる手段となり、気軽に相談できる環境づくりにつながるでしょう。また、AIによる支援が、どのように地域の福祉に貢献できるかの実証実験としても非常に興味深い試みです。
公式ウェブサイト
興味のある方は、ZIAIの
公式ウェブサイトをご覧ください。プロジェクトの詳細や、今後のサービス展開についての情報が得られます。