LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2025 ファイナリスト発表
LOEWE FOUNDATIONは、
Craft Prize 2025のファイナリスト30名を発表しました。注目すべきは、日本から国別最多となる5名のアーティストが選出されたことです。ファイナリストの作品は、
2025年5月30日から6月29日まで、マドリードの
ティッセン=ボルネミッサ国立美術館で展示されることが決定しています。
ファイナリストに選ばれた日本のアーティストたちと彼らの作品には、以下のようなものがあります:
- - 青木 邦眞 - 《Realm of Living Things 19》 (テラコッタ)
- - 麻生 あかり - 《Radiance Amidst Uncertainty》 (竹)
- - 石黒 幹朗 - 《虚》 (落ち葉)
- - 田口 史樹 - 《White Expression》 (銀、ロジウムコーティング)
- - 近岡 令 - 《Release Clear #3》 (ガラス、真鍮)
展覧会では、伝統的なクラフト技法を革新する新しい素材の活用や、現代的な視点で伝統を再解釈した作品が数多く見ることができます。たとえば、バスケット編みの技法を陶器に取り入れるなどの試みが行われており、新たな表現の可能性が広がっています。
今年のCraft Prizeには、133の国と地域から応募された
4,600点を超える作品が寄せられました。その中から厳正な審査を経て選ばれたファイナリストたちは、陶芸や木工、ガラスなど多様な分野で制作しているアーティストたちです。選考基準には、技術的な達成度や革新性、芸術的ビジョンが重視されました。LOEWE FOUNDATIONのプレジデントであるシーラ・ロエべは、この賞が優れた才能を発表するステージとなることを喜びとしています。
Craft Prizeは、2016年にLOEWE FOUNDATIONによって設立され、今日の文化におけるクラフトの役割を再認識し、革新性や芸術性を表彰することを目的としています。これまでの受賞者たちが示してきたように、この賞は世界中のアーティストに影響を与え、国際的なコミュニティを築く場となっています。
展覧会は、マドリードをはじめとして世界各地で開催されてきました。
ティッセン=ボルネミッサ国立美術館での展示は、過去の開催の集大成とも言える重要なイベントです。展示される作品は、8世紀にわたる西洋美術のコレクションとともに新たな視覚体験を提供します。
選考委員は、デザインや美術館の専門家など、多彩な背景を持つ13名が名を連ねており、審査過程の透明性と権威を保証しています。受賞者は
2025年5月29日に発表され、賞金5万ユーロが授与されます。
長い歴史を持つLOEWE FOUNDATIONは、クラフトの文化的価値を守りながら、現代のアーティストたちを支援することに努めています。その成果として、Craft Prizeは今日における優れたクラフトの発展を示す重要なプラットフォームとなっています。
今回のファイナリストたちは、持続可能な素材や技法を通じて私たちに新しい未来のビジョンを提示し、その中でクラフトとアートの新たな可能性を探求しています。彼らの作品には、今後のアートとクラフトの未来を考えるうえで必要な視点が凝縮されています。ぜひ、2025年のマドリード展をお見逃し無く!