STELAQとシーメンスが組んだ新たな車載ソフトウェア開発の未来
株式会社STELAQは、車載ソフトウェア開発を強化するためにシーメンス株式会社デジタルインダストリーズソフトウェアとのパートナーシップ契約を締結しました。この提携により、STELAQはシーメンス社のAUTOSARに準拠した基本ソフトウェア(BSW)及び開発支援ツールを活用し、SDV(Software-Defined Vehicle)に向けた車載ソフトウェア開発のトレーニング及びエンジニアリングサービスを提供します。
パートナーシップ締結の背景
STELAQは2025年1月にSOLIZE株式会社から分社化し、高品質を求められるソフトウェア開発の分野に特化したエンジニアリングサービスを展開してきました。最近ではソフトウェア教育サービスを新たに開始し、職業訓練校の運営や企業向けのエンジニア研修を通じてIT関連の人材育成にも力を入れています。
シーメンス社が提供するCapital™ Embedded AR Classic(旧Capital™ VSTARソフトウェア)は、25年以上にわたる車載組み込みソフトウェア及びAUTOSARでの量産実績に基づき設計されたAUTOSAR準拠のソフトウェアです。このコア技術を元に、将来的なSDV時代に対応したエンドツーエンドのソフトウェア設計手法を推進し、自動車業界の競争力を飛躍的に強化します。
需要の高まる車載ソフトウェア開発
近年の車載ソフトウェア開発は、電気自動車(EV)や自動運転技術、先進運転支援システム(AD/ADAS)の進化に伴い、その複雑さと規模が増す一方で、専門的なソフトウェアエンジニアが不足しています。STELAQは、この課題を解消すべく、実践的なトレーニングプログラムを提供し、エンジニアが必要な高度なスキルを身に付け、SDVの実現に貢献できるようサポートしています。
ALM(アプリケーション・ライフサイクル管理)の重要性
車載ソフトウェアの開発環境が複雑化する中で、ALMを活用することで要件管理からコーディング、テスト、リリースまでの履歴を一元的に管理する手法が注目されています。シーメンス社は、ALMソフトウェアPolarion™を提供し、既存のPLM(製品ライフサイクル管理)ソフトウェアであるTeamcenter™と組み合わせることで、ハードウェアとソフトウェアの複雑な製品情報を効率的に管理・運用するソリューションを実現しています。
この提携により、STELAQは企業向けのトレーニングサービスに加え、ALMを用いた開発ソリューションなど自動車業界が直面する様々な課題に対する支援を強化していく方針です。
会社概要
株式会社STELAQは、ソフトウェア開発、第三者検証、国際規格適合コンサルティング、ソフトウェア教育を中心に業務を展開しています。自動車、医療、金融、保険、官公庁など、様々な高度なシステムが求められる領域においても、安心して業務を行える環境を提供し、お客様の事業成長を後押ししています。STELAQは、SOLIZE株式会社の社内ベンチャーとして2022年に事業をスタートさせ、その後2025年1月にグループ会社として分社化され、東京、神奈川、愛知、大阪を中心にサービスを展開しています。