YOODSが新たに発表した「YCAM3D」シリーズは、従来の3Dロボットビジョンセンサーの機能を大幅に進化させています。今回のリニューアルでは、厚さが69mmから47mmに薄型化され、重量も940gから800gへと軽量化されました。この大幅なスペック向上により、より効率的な運用が可能となり、ロボット技術に新たな風を吹き込むことが期待されています。
新型YCAM3Dは、プロジェクタの光量を3倍にし、短時間露光撮影も実現しました。この技術のおかげで、外乱光の影響を抑え、撮影時間を短縮することができます。さらに、6mmレンズシリーズの追加により、広視野の実現も果たしています。
加えて、YCAM3DMシリーズも新たに登場しました。このシリーズは固定用および広視野ハンドアイ用のカメラとして設計されています。基線長が300mmのモデルは、撮像距離(WD)が最大2500mmまで対応可能です。また、10mmレンズ版と6mmレンズ版の2種類が用意されており、それぞれ異なる用途に適した設計になっています。
これまでのYCAM3Dにおいては、基線長80mmのモデルで撮像距離が長くなると精度が落ちてしまうという課題がありましたが、新しいYCAM3DMシリーズではその問題が解決され、大物ワークの認識にも対応した汎用性の高い3Dビジョンセンサーとしての役割を果たします。
3Dビジョン技術の導入により、ロボットに視覚機能を持たせることが可能となり、大きな進展が見られます。従来の2D映像では、ワークまでの正確な距離や角度を把握することは難しかったのですが、3Dビジョンの登場により、ワークの位置や姿勢(傾きや回転)を正確な数値として捉えることができます。
この技術により、以下のようなメリットが得られます:
- - 導入までの工数やコストの削減
- - 正確なロボット動作の実現
- - 安定した運用の確立
これらの恩恵を受けることで、ロボットの活用される領域はますます多様化しています。YOODSはハードウェアとソフトウェアの両面から、ユーザーに最適なサポートを提供していく方針です。
具体的な3Dロボットビジョンの適用先としては、以下のような分野が挙げられます:
- - ピッキングや高精度組立における位置補正
- - ワークの位置や姿勢に追従したバリ取りや溶接
- - 自動搬送車(AGV)と協働ロボットを組み合わせた可動ロボットシステム(キッティングやメンテナンス業務など)
このように、YOODSの新型3Dロボットビジョンは、特に製造業や物流業界において高い進化を遂げ、未来のロボット活用の可能性を広げることが期待されています。