名古屋市での新しい試み
名古屋市役所内の食堂で、株式会社勤労食が主催する「食べられるスプーン」PACOON(パク―ン)が体験できるイベントが開催されました。このイベントは、プラスチックごみの削減と食品ロスの解消を目的とした取り組みの一環です。2023年9月25日から10月17日にかけて行われ、来場者に新たなライフスタイルを体感していただく機会となりました。
PACOON(パク―ん)とは
「PACOON」は、国産の無添加食材を使用し、管理栄養士が監修したなんともユニークな食べられるスプーンです。このスプーンは、食べることができるだけでなく、通常は廃棄される規格外の野菜を活用することで、食品ロスの削減にも貢献しています。さらには高い耐水性と耐熱性を持っており、熱いスープにも対応可能です。
この製品の魅力は、その美味しさだけでなく、環境への配慮も兼ね備えているところです。これまでに販売された数量は、80万本に上るほどの人気を誇ります。
その他のイベント内容
イベントでは、来場者は実際にPACOONを使って食事を体験できるだけでなく、プラスチック削減や食品ロスについての啓発が行われました。提供されたメニューには、特に大型サイズの「PACOON」を使用した「温玉キーマカレー」があり、参加者からは「想像以上の美味しさ」といった声が寄せられました。
さらに、従来サイズのPACOONを利用した数種類の味も楽しむことができ、参加者の食に対する関心を一層引き立てる内容となっていました。
参加者の声
参加者の中には、PACOONを使うことで「100円高くなるとしても環境に優しいなら悩む」といった意見もあり、持続可能な選択肢への意識の高まりが確認できました。また、子育て真っ最中の親たちからは「原材料が安心なので、子どもにも食べさせたい」とのコメントも。災害時の非常食としての需要についても言及され、PACOONがもたらす可能性の広がりを感じました。
企業の取り組み
勤労食の副社長である濱崎佳寿子氏は、「名古屋市プラスチック資源循環・食品ロス削減に資するビジネスモデル事業に採択された」と話し、今後さらに市内での環境に優しいライフスタイルの推進や市内飲食店との連携を模索していることを明かしました。PACOONを使う飲食店には費用の一部補助が行われ、環境意識の高い顧客層を獲得することが期待されています。
株式会社勤労食の今後の取り組みは、特に子育て世代にとっても魅力的な選択肢となるでしょう。
今後のイベント
イベントは3回にわけて行われ、各回で異なるメニューが用意されていました。いずれのメニューにもPACOONが付属し、参加者は食事を楽しみながらも環境問題について考える機会となったのです。具体的なメニューには、温玉キーマカレー、オムビーフカレー、牛すじきのこカレーがありました。「PACOON(パク―ン)」の体験を通じて、参加者は新しい食の形を感じることができたことでしょう。