品川区の新都市ブランド『しあわせ多彩区』
2025年4月、品川区は株式会社ニューピースと手を組み、都市ブランド『しあわせ多彩区』を誕生させました。このプロジェクトは、区民の声を反映させながら、持続可能な地域のブランド価値の設計を目指すものです。人口40万人を超える品川区は、東京23区の中でも大きな規模を誇ります。
新ブランド創出の背景
品川区のブランド戦略は、地域の特性を反映し、選ばれる街になるためのアプローチです。現代は、多様なニーズに応じて自由な選択が可能になった時代です。このため、区民や企業、団体と連携し、理想とするまちの姿を共有することが求められています。プロジェクトのスタート地点は、区民が考える「選ばれ続ける街」についての議論から始まりました。
区民の参加と未来像の構築
『しあわせ多彩区』の成功には、3,540人以上の区民の意見が重要な役割を果たしました。アンケートやヒアリングを通じて、品川の個性的な魅力と、過去から受け継がれた文化が共存する姿が浮かび上がりました。「寛容で多様な街」としての品川に対する期待が強く寄せられ、互いの違いを認め合うことが重要視されています。
ブランドメッセージとロゴデザイン
品川区は、クリエイティブカンパニー・ヘラルボニーとの協力を通じて「異彩を、放て。」というミッションを掲げました。このメッセージは、全ての人が自分らしさを大切にし、個性が尊重される地域を目指す品川区の願いを込めています。新たに制作されたロゴは、品川区の地域性を反映する形でデザインされており、多様性が共存する様子を表現しています。相応しいアート作品は、岡部志士というアーティストによって制作され、モザイクアートのような色彩が施されています。
クリエイティブパートナーの役割
ヘラルボニーは、障害のあるアーティストとの共創を通じて新たな文化を創造するクリエイティブ企業です。彼らは、自己の個性や価値を表現する手段としてのアートを提供しています。ニューピースは公益性の高いブランディングを長年手がけ、地方自治体のプロジェクトにも関与しています。
品川区が目指す未来
品川区の『しあわせ多彩区』のブランド戦略は、単に視覚的に魅力を提供するだけでなく、地域の人々が互いに尊重し合い、共存する社会の実現を目指します。歴史ある文化と新たに生まれる価値が共鳴し合う品川区の未来は、今後の展望に大いに期待が寄せられます。区民の思いを基に、新ブランドが地域のアイデンティティを深める手助けとなることでしょう。また、この取り組みが他の地域にも良い影響を与え、全国的な関心を集めることが期待されます。