日本初のAI音声合成オーディオブックアプリ誕生！日常を豊かにする新しい読書体験

日本初のAI音声合成を利用したオーディオブックアプリ『VICKE』

7月25日、日本初のAI音声合成を用いた新しいオーディオブックアプリ『VICKE（ビッケ）』がサービスを開始しました。このアプリは、共同通信社、小学館、世界文化社、竹書房、報知新聞社といった出版社と提携して、豊富なコンテンツを提供することを目指しています。2年内に2023年までにオーディオブックのタイトル数を2万冊に増やす計画です。

オーディオブックの市場背景

現在、国内のオーディオブック市場は急成長を見せていますが、その一因として、作品数の不足が大きな課題となっています。一方で、2021年度の市場規模は約140億円を記録し、2024年度には260億円に達すると予想されています。しかし、流通している日本語のオーディオブック作品数は2～4万点と、電子書籍の約400万点に比べて圧倒的に少ないのが実情です。これに対抗するため、ガジェットは独自のAI音声合成技術を駆使して、オーディオブックの制作コストを大幅に削減し、豊富な作品を提供することを目指しています。

オーディオブック制作の現状

従来のオーディオブック制作では、声優による生声での収録が主流であり、1冊の制作には数十万円の費用と約1ヶ月の制作期間が必要とされています。このため、あまり売れない本はオーディオブック化されることが難しく、品揃えが限られてしまいます。しかし、AI音声合成を導入することで、制作コストを1/10以下に引き下げ、短期間で多くの作品をリリースする体制が整いました。これによって、売れ筋商品に限らず、幅広いジャンルのロングテール作品もオーディオブックとして楽しめるようになります。

VICKEの特徴

『VICKE』は、次のような特徴を持っています：

1. 迅速かつ低コストでの制作: コンテンツ提供元がテキストと画像データを入稿した後、数十分から数日で音声データが制作できます。
2. 高品質な合成音声: 世界屈指の技術を持つHOYAとの提携により、自然な韻律と肉声のような音声を実現しました。
3. 人気声優の声の使用: 声優として活動している池澤春菜さんと外崎友亮さんの声をベースにした合成音声が利用でき、個性的なナレーションを楽しむことができます。
4. ニュース記事も充実: 書籍だけでなく、新聞・雑誌の速報ニュースも聴くことが可能で、日常生活の中で情報を得る新しい方法が提供されています。

サービスの概要

『VICKE Audiobook＆News』は、スマートフォンアプリとして提供されており、iOSとAndroidに対応しています。利用者は、聴き放題プランを月額780円（税込み）で利用でき、第1ヶ月は無料で体験可能です。

VICKEは、電子書籍市場が拡大する中で、オーディオブックの過去の限界を打破し、より多くの人々が「耳で楽しむ本」の世界を体験できることを目指しています。より多くの作品がオーディオブックとして登場し、読書の新しいスタイルが広がる未来が期待されます。